2024年03月29日( 金 )

「The Company」 プロジェクト創生型ワークスペースが福岡に誕生

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

「共働」を追求したワークスペース

「The Company」の1階フリースペース<

「The Company」の1階フリースペース

 国内最大級のシェアオフィス&コワーキングスペース「The Company(ザ・カンパニー)」が12月5日、福岡市博多区のキャナルシティ博多前にオープンする。年間延べ利用者数6,000人を目標とする規模以外に、従来の施設と一線を画しているのは、いわゆる「共働」を追求した「プロジェクト創生型ワークスペース」という切り口だ。1つのビッグプロジェクトを「The Company」に集う複数の企業で取り組む新たな形の企業間連携が図られる。

 2日の報道機関や関係者向けの内覧会で公開された「The Company」。1階は約700㎡のスペースにフリー席(122席)と2~4人用の固定席2タイプ12室を設置。共用OA機器、フリーWi-Fi、有線LAN(固定席)、3つの会議室、イベントブース、ドリンクカウンターなど充実の設備。無機質なオフィステナントと違い、アンティークの椅子、テーブル、ソファ、各種アート、観葉植物などが置かれ、居心地の良さを高めている。

 2階のオフィステナントは大中小11室(4~22坪)。すでに小部屋3室を残して入居者が決まっている状況。イラストコミュニケーションサービス「pixiv(ピクシブ)」を運営するピクシブ(株)(本社:東京都渋谷区)も入居予定である。同じフロアには隣接する形でホステル「The Life(ザ・ライフ)」(延床面積634㎡、宿泊床数132床)が2017年3月に開業予定(事業者:(株)BIJ)。「The Company」とともに「働く」「暮らす」「泊まる」の一体運営となる。

 

「個」を残した連携で新しいアイディアを

(株)Zero-Ten 榎本 二郎 代表<

(株)Zero-Ten 榎本 二郎 代表

 「The Company」を運営するのは、すでに大規模なイルミネーションやプロジェクションマッピングなどを手がけている総合演出ファクトリー(株)Zero-Ten(ゼロ⁻テン、本社:福岡市博多区)。「The Company」で取り組むプロジェクトとしては、東京都内の大型複合商業施設の装飾、某コーヒーチェーンのプロダクトデザイン、福岡市内ホテルのリノベーション事業などを獲得しているという。「The Company」の登録メンバーは、独自SNSでこれらのプロジェクトを見つけて参画に手をあげる仕組み。もちろん、各自のワークスキルを把握したうえで個別に業務依頼をすることもできる。

 Zero-Ten代表の榎本二郎氏は、これまでに手がけてきた仕事において自社で完結できず、できる会社を探して外注するまでの手間がかかっていたことから「The Company」の着想に至ったという。「ベンチャー企業は、少ない伝手をたどって外注先を探すのに苦労する」「5、6社でやるのなら、同じオフィスに集まってやるほうが効率良い」ということだ。そして、「異なる企業の個性を残したまま、集まることで新しいアイディアが生まれる」と、榎本氏は期待を込める。国内では京都、名古屋、海外では香港で「The Company」の開業を検討中。県境・国境を越えたコラボレーションも容易にするマルチロケーションも構想のうち。「2017年中に2~4カ所のオープンを目指す」と意気込む。

【山下 康太】

INFORMATION

「The Company~Work Link.」

所在地:福岡市博多区祇園町8-13 第一プリンスビル1F・2F

受付:午前8時~午後10時(17年12月5日~)

TEL:092-710-7050

MAIL:info@thecompany.jp

 

■利用料金

フリー席:月2万300円~(税別)

固定席:月4万8,800円~(税別)

※平日のみ1時間500円(税別)のドロップインプラン有。

 

 

関連記事