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スクープヒットマン・マサが斬る

天洋食品に見る農薬・農業問題に一考(上)
スクープヒットマン・マサが斬る
2008年2月25日 14:41

 天洋食品の餃子農薬問題は、日本の食糧自給率問題も含めて取り沙汰されている。30%台の自給率は国内に輸入食品が氾濫していることを意味するが、これまで輸入食材の品質管理は輸入業者や販売卸業者に依存したものとなっていた。当然輸入業者には明日にも倒産するような会社もあり、品質管理のための検査費用(外注では結構高い)など出ようもない。ましてや、国内産でもミートホープなど多くの企業が内部告発から挙げられたが、それも氷山の一角に過ぎない。

 輸入農産物や加工食品などの問題は、以前から指摘されてきたことであるが、入管も輸入の最初の段階では、厳しい検査報告書(第3者機関の)を添付させるが、許可を受けた食材が継続して入荷するものについては無検査状態となる。ましては今回の事件では、天下のJT(フーズ)が輸入していたことから、尚更のことであろう。
以前加ト吉が輸入した中国鰻から発がん性物質が検出され、加ト吉は日本国内に出回っていた商品を大回収した。この時も中国政府が安全性に問題があるとして中国企業を輸出禁止処分にしたことから発覚、中国政府が処分するまで日本人はノー天気に該当鰻を食していたのである。

 日本もバブル期までは、大量の農薬が使用されたが、マスコミも一切問題にはしなかった(広告スポンサーは、大きな問題でない限り取り上げない)。その当時の農家は、自家消費分の野菜を、市場に出すものと完全に分けて作り、低農薬で薬漬けにすることはなかった。

 市場に出す場合、虫食いのない綺麗な商品を市場(特にスーパー)が求めることから農薬漬けの作物しか作れなかったのである。

 農業をしていたらわかるが、露地植えで虫から作物を完全に守ることは不可能に近い。虫
も季節の生き物であり、季節ごとに対応する農薬も異なる。しかし劇薬型の農薬は農業従事者の健康問題もあり順次規制されてきた。また農薬メーカーも劇薬型から人体に影響の少ないものを開発し、以前どの農家も使用していたスミチオン、パラチオン、マラソンなどはほとんど現在では使用されていない。

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