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小泉元首相 引退の裏に見えるもの
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2008年9月26日 15:21

 9月25日、麻生内閣が実質的なスタートを切ったこの日、小泉純一郎元首相の唐突な引退報道がかけ巡った。
 大はしゃぎの割に盛り上がりに欠けた自民党総裁選だったが、とりわけ小池百合子氏の支援を表明した小泉元首相の「神通力」は既に失せていた。
地方票ゼロという小池氏の戦績を見れば一目瞭然である。
 上潮派と言われる自称小泉改革の継承者たちが総退陣のかっこうとなった今回の組閣人事を見ても、小泉氏の退場は当然との見方もできよう。
小泉元首相といえば「郵政民営化」である。
実は、民営化が失敗だったという認識は、多くの自民党国会議員が共有する認識だとされる。

 周知の通り、旧郵政公社は、日本郵政を持ち株会社にゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、郵便事業、郵便局といった株式会社に分割された。
 ここにきて、とどまることを知らない簡易郵便局の減少(約4,000局の10%が閉鎖)、への批判、郵便局会社赤字転落への危機など、「やはり民営化は失敗だった」との声が高まっている。
 民主党は、日本郵政・ゆうちょ、かんぽ各社が予定していた2年後の上場を凍結すると言い始めた。
 総選挙の結果次第で、小泉元首相が政治生命をかけた「郵政民営化」は、大幅に見直される可能性が出てきたということだ。

 ところで、郵政民営化で一番得をしたのは、ゴールドマンサックスに象徴されるアメリカだったとの見方もある。
ゆうちょ、かんぽの郵政マネーは、同社を通じて、アメリカに流出したと見る向きも多い。
 親米一辺倒と言われた小泉元首相や担当大臣として民営化を進めた竹中平蔵氏が、郵政をアメリカに売ったと批判を浴びたのはそうした現実があったからである。
 アメリカとの間に、何らかの約束があったとしたら、小泉元首相は窮地に追い込まれる可能性もあるという。
先を見越して、早々に公人であることを辞めておく方が得策と判断したのではないか。そうした永田町の情報にも、うなずきたくなる引退劇である。

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