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今期も厳しい木質建材系問屋の業績 越智産業(株)と同業他社比較(5)
経済
2008年10月13日 09:30

付加価値を上げるには

 越智産業は1965年前半、特殊合板やメラミン化粧板等の品揃えで群を抜いていた。
この強みがあったために北九州、鹿児島、熊本、久留米、長崎、大分、宮崎と地方展開していく時に地場問屋を蹴散らしていけた。また同時に福岡市で公社物件を中心とした工事物の対応力のノウハウを地方有力店に伝授していけたこともさらにプラスになったのである。
 段谷産業や東南産業といった九州独自のメーカー問屋が自滅していき、越智産業の独壇場かと思われたが、段谷、東南産業等の有力社員をジャパン建材(現JKホールディングス)や、すてきナイスグループ、ジューテック等が拾い上げ戦線を拡大し始めた。
 その時、越智産業と彼等との差別化要因は何があったのであろうか? ホームコア、杉山住宅資材、西部建材等の関連会社ならびに各地区の有力販売店との強い絆があった。
 それといち早くサイディング等の防火外壁材の拡販に取組み販売量で全国区のジャパン建材、日本ベニア(現ジューテック)等と互角以上に戦っていた。その後大手住宅会社がこぞって採用にはしり内装大工工事と外装工事部分を分離発注し始めた。

 越智産業は三井ホームや小堀住研(現・エスバイエル)等から外壁・屋根工事を受注しながらノウハウ取得に努めた。北九州市の「山陽」や鹿児島県枕崎市の「寺原木材」等から請われると社員を預かりノウハウを伝授していった。そういうことの積み重ねが取引先からの強い信頼となり取引額も他社を引き離して大きくなっていった。
 時代を先取りしノウハウを蓄積し取引先の成長に貢献することが売上高のみならず収益改善に役立つのである。特販部で培ったノウハウを、卸の優良取引先の商圏まで奪い去るのでなく同じグループの一員として伝授していくべきであろう。
 M&Aでも、在来プレカット加工工場を買収すべきであろう。
 35年程前に工事部門の累損整理に懲りて工事部門から撤収し、その後2×4住宅販売会社「おち住宅」も第一次オイルショック後に変調を来して撤退し、それ以来特販営業部で工事を再開するまでは工事部門、製造部門、加工部門に手を染める事はなかった。 
 盛んに在来プレカット工場進出も図られたが、あつものに懲りてなますを吹くが如しで今日まで来た。しかし時代は変わり住宅業界では工事情報(見積)から加工、そして物流に至るまで木材加工・物流だけでなく全ての情報入手から全資材の物流までの主導権をプレカット工場が握りつつある。今後4号物件の耐震規制が実施されると、構造計算のできない設計事務所に替わりプレカット工場が設計部門まで掌握することになる。

 特販営業所でも漸くプレカット機能の必要性に目覚めたが設備投資を諦め伊万里市の中国木材に外注し始めた。しかしこれでは当座の受注はこなせるものの肝腎の収益面では美味いところの汁は全て加工業者が持って行ってしまう。市岡、キューハウ、原田木材、ヤマエ久野等の収益力をみるとそれがよく解る。住宅着工が落ち込んでいる今が受注減少に悩むプレカット工場を買収するチャンスである。北海道にまで拡大したM&A戦略だが、ぼちぼち量の拡大によるバイイング・パワーの確保だけでなく、流通の主導権を確保するための集中化を目指して在来プレカット事業に進出すべきであろう。

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