事件は氷山の一角でしかない?
事件の糸口を見つけるために、筑紫野市内の閑静な住宅地区にあるS市議宅をアポなしで訪ねた。折りよく在宅だったS市議は、今回の事件に関しての取材と伝えると快く応じてくれた。今回の事件に関して「自分はまったく無関係である。市役所OBである企業団局長が10年近く在籍し、70歳近い高齢であることから、企業団内の変革を申し出ていた」ことなどを語る。記者が、旭工務店とJVを組み、事件の舞台となっている工事に参加していたコスモ建設とS市議との関係について、各方面に取材した際、かなり親しい付き合いであるとの証言があったことを告げると、S氏は「たしかにコスモ建設の代表とは公私ともに長い付き合いであります。しかし、コスモはJVに参加しただけで(同社関係には)逮捕者もいなかったはず」と、自らの関係を認めながらも、コスモ建設と事件との繋がりを全面否定。
さらにS市議は、「逮捕された冨岡課長補佐の親類が筑紫野市内で小料理店を開いている。そこに市職員や工事関係者が数多く出入りしているらしい。今回の事件の内容もその料理店で漏らしたと聞いている」という。また、同市や企業団から発注されたその他の工事価格も、その料理店で漏れている可能性が高いと示唆する。それが本当なら今回の事件は氷山の一角となる。
問われる筑紫野市の対応
同市は過去、汚職事件に見舞われ、市民からの信頼が失墜。2003年、クリーンなイメージと市民派をスローガンに平原四郎現市長が初当選した。しかし、再選を果たした後、クリーンヒル宝満建設工事をめぐる疑惑が浮上していた。
そうした中、職員の競売入札妨害という不祥事が発覚し、企業との癒着体質が浮き彫りにされた。しかもS市議によると、同市ではこういった不祥事に際し、指名停止措置はあるものの、罰金や反則金などの措置はとられていないという。早急な条例改正などを視野に入れるべきだろう。
まさに霧に包まれた筑紫野市。今回の逮捕で一部事件の内容が明るみとなったものの、全容解明には時間が掛かりそうだ。これを機に、同市を覆う深い霧を晴らしてほしいものである。
【道山 憲一】
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