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電池技術先行の日本勢に薄日 追い風吹く電気自動車業界(上)
ビジネス最前線
2009年5月 5日 08:00

2010年は電気自動車「元年」となるかもしれない。現在は沈静化したものの、一時の原油価格の高騰、地球温暖化など環境意識の高まり、そして米オバマ政権が打ち出す「グリーン・ニューディール」。電気自動車への追い風が吹いている。

<新型車導入と補助金、電気自動車普及支援>
 三菱自動車は今年7月、同社が開発した電気自動車「iMiEV」(アイミーブ)を一般個人向けに販売する。乗用車タイプだけでなく、スポーツカー、商用車タイプと車種を3つに広げ、乗用車タイプの購入費は、政府の補助金を差し引いた個人負担額が300万円程度になるよう設定する。
 アイミーブは家庭用コンセントで充電する方式の電気自動車で、1回の充電(7~14時間)で160㎞の距離を走ることができる。環境省はこの2月から電気自動車の普及啓発のため、このアイミーブを兵庫県など6府県市に貸し出し、現在実験中だ。関西電力は2020年度までに現在保有する業務用車両2,800台のうち1,500台を、このアイミーブや、やはり富士重工が今年発売する電気自動車「ステラ」などの新型電気自動車に置き換えていく方針を明らかにしている。予想外の引き合いを受けて、三菱自動車は、4,000台としていた2010年の年間販売計画を5,000台に上方修正し、11年には1万台を売る計画を立てている。
 とはいえ、家庭用のコンセントで半日近く充電しないといけないのは、やっかいだ。また、走り出しても160㎞で止まってしまうのでは、怖くてうっかり乗れない。それなのに一台の購入費は、補助金がなければ、ガソリン車の2~3倍の高額になる。

<生命線は新電池開発と、弱点克服のインフラ構築>
 電気自動車の生命線を握るのはリチウムイオンなど電池の開発だが、現状では、今のガソリン車のような利便性を満たしてくれるほど、電池の容量は大きくない。日本はパナソニック、三洋電機、NEC、GS、ユアサなど、この分野では世界的に見ても先駆的な企業が多いが、半導体やディスプレーと異なり、さまざまな化学反応を繰り返して進める電池の開発には想像以上に時間がかかる。このため、開発には巨額のコストがかかり、結果的に電池の金額も高くなる。ハイブリッド車で出遅れた三菱自動車や富士重工が電気自動車に「社運」を賭ける半面、トヨタやホンダは一足飛びに電気自動車の普及は進まないと見て、現行のハイブリッド車の開発に重きをおいている。
 電気自動車の抱える弱点を克服しようと、電気自動車の普及のためのインフラ作りをする会社が現れた。07年に設立されたばかりのイスラエルのベンチャー企業ベタープレイス社だ。(つづく)


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