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特別取材

(株)福岡中央銀行頭取 末松修 氏(2)
特別取材
2009年8月 1日 08:00

福岡県の中小企業専門金融機関としての
使命と役割を果たし、共に発展を遂げる

<多様化してきた時代に分析力・応用力の強化>

 ―そうなってくると、融資担当者のアドバイスなども変わってきているのではないですか。
(株)福岡中央銀行頭取 末松修 氏
 末松 アドバイスと言えばかっこいいですが、やはりその企業をしっかり見て、儲かる部門を伸ばしていき、不採算部門に関しては見切りをつけさせる。間違ったアドバイスでは大変なことになりますから。そういった意味でも、その企業をよく見て知ることが重要になってきます。知ったうえで黒字体質への進言していくわけですが、最終的に決めるのはオーナーです。状況をよく分析し必要に応じての場合ですが、資産が残っている間に廃業を勧めることもあります。土地を売って従業員の退職金を出して、残った土地を貸して今後の収入とする。そのために買い主も探してきますよと。もちろん、立腹されるオーナーもいらっしゃいますよ。しかし、経営者、従業員、取引先と、みんな円満に収まる方法を提案する。企業情報だけではなく、業界動向もしっかり把握しておかなければいけません。そうでないと、信用が得られるわけがありません。
 趣味でもなんでも多様化している時代、そこで『最大公約数』をどこに絞り込むか、非常に難しいです。商売の対象をどこに持っていくか。昔であれば、たとえば独身の女性、F1層に向けたファッションを売ればよかった。しかし、現在ではそんな単純なものではなくなり、最大公約数が見つけにくくなっています。相手のライフスタイルに合った商品提供を行なわなくては生き残れない時代になりました。

 ―そんなアドバイスなども難しくなってきた時代、若い行員に対しての教育はどのようにされていますか。

 末松 「マニュアル通り」では困りますね。そこに一工夫、二工夫してもらいたいところですが、そこがなかなか…。私は今の営業スタイルは、ある意味親切すぎると感じています。マニュアル化人間になってしまったから応用が利かない。その部署のことだけしか話せない。そういう点では、現在の営業手法がマニュアル化しすぎているのではないか、とまで思っています。
 昔の話を持ち出して何ですが、私たちのころは営業マニュアルも何もありませんでしたし、お客さんに怒られながら、その経験則で覚えていったものです。そのなかで、怒られるだけではなく、社長さんなどに喜んでもらい「ああ、よかったな」などという経験が、現在では少なくなったんだと思います。ローマ時代から「近頃の若者は…」という言い回しはあったそうですが、最近の若い行員はなんというか、ガッツがない、言われたことしかやらない。そんな印象を強く受けるのは事実です。そりゃ、全員そうだというわけではありませんよ。ただ、顧客に喜んでもらえるように、いろいろな知恵と商品を用意して相対さなければいけないですよね。教育というよりは、本人のやる気と応用力、それと顧客への気遣いでしょうか。「フェイスtoフェイス」、「ハートtoハート」の精神をしっかりと根付かせたいですね。

~つづく~

【文・構成:八戸 智幸】

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