百貨店の売上高が軒並み大幅減となっているのは周知の事実。理由は多々あるが、韓国人観光客の減少は、各百貨店にとって大きな痛手となっている。数値に示すと、08年６月の韓国からの訪日観光客数は195,661人。対して09年６月の同数値は104,300人（推計値）。対前年比では46.7％減とほぼ半数である。（←数値は「日本政府観光局（JNTO）より引用」）

　現在の経済情勢を考えると、当面、韓国人観光客が増加することは見込めない。しかし、その一方で期待されるのは中国人観光客。数値的には昨年と然程変化はないが、中国発着のクルーズ船の来福が増加しているのは事実。今年10月にかけて、富裕層を中心に3万人程度の来福者が予想されているそうだ。

　中国版のデビッドカードである「銀聯カード」対応端末の導入は、数年前より着手されているが、今後の課題は、天神地区全体としていかに中国人観光客を囲い込む受け皿をつくっていけるか。ショッピングの街としては海外からも高い評価を受けているが、観光都市としては不充分な点ばかり。各百貨店を含めた天神地区の事業者などにより構成される「We Love 天神協議会」を中心に、特にホスピタリティ（おもてなし）面の整備が急がれる。

【楢崎　賢治】

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