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特別取材

鳩山民主党政権誕生に向けて(1) [副島隆彦の学問道場]
特別取材
2009年9月 2日 15:42

 今ほど、日本国民が本気になって「政治を変えなければ。自分たちの国を変えなければ。このままではじり貧だ。もう、これ以上我慢できない。日本国民は今こそ立ち上がる」と決意した時はない。私は、2009年8月30日は、敗戦から65年目(丸64年)にして、初めての、記念すべき“独立自尊”(福澤諭吉先生の言葉)の時だ。本当に、私たちは国家として独立して、これまでのみじめで情けない、属国状態から脱出しなければならない。

 不況(デフレ経済)が、20年も続いて、日本は、本当に貧乏な国になってしまった。経済大国だなどと威張れるような国ではなくなっている。この大きな真実を国民に教えないように出来ている。日本国民の自覚で、ここで政治を変えて、国民自身の参加で、国を立て直さなければいけないと思う。
 敗戦後、これまでの64年間のアメリカの支配によって、私たちは自分自身の脳(頭)で考え、自分たちの代表に本当の権力(power)を与え、自分たちの運命を自分たちで決めてゆく能力を奪われてきた。本当に恥ずかしく、悲しいことであった。 
 さあ、いよいよ日本人は、独立する。金融・経済面から没落し、衰退を早め、退潮・撤退してゆくアメリカ帝国から、すこしずつ平和的に独立して、自立する国民国家(ネイション・ステイト) になってゆかなければならない。このことには、きっとこれからも、多くの困難が伴う。その苦難と困難を私たちは正面に見据えて、国民の団結で乗り越えてゆかなければならない。
 衆議院選挙の投票結果で、鳩山由紀夫氏が率いる、清廉潔白な民主党の政権ができる。本当に喜ばしいことである。自民党を滅ぼし、これまでの官僚たちの横暴を封止し、腐ったメディア(テレビ・新聞の大手)のおかしな偏向報道をたたきのめし、日本人は本当にこの時期に、自分たちの運命を自分たち自身で決めることのできる国家にならなければならない。 
 この重要な時期に、私は、どうしても気になることを率直に書いておきたい。このあと、一番重要なことは、私たちの優れた民族指導者(国民政治家)である小沢一郎氏に、どうしてもあと最低3年は生きていて欲しい、ということである。 
 私、副島隆彦が、この間、ずっと気にしていることは、実はこの一点である。あと3年、我らが小沢一郎に生きていてもらわなければならない。そして、思う存分、彼に日本革命を推進して欲しい。その間に、本当にぶれない本物の若い次の指導者たちを育てあげてほしい。
 アメリカが怖いのは、小沢一郎だけだ。自民党のゴロツキ政治家たちが恐いのも小沢一郎だけだ。なぜなら小沢は、世界基準の優れた日本の政治家であり、本当の日本国の代表であり、少年時代から当のアメリカ帝国自身が見込んで、日本の指導者となるべく帝王学をもって育てた民族指導者であるからだ。他の国内政治家たちとは、はじめから格が違う。このことを、日本人の多くが、政治家たちを含めてまだ分からないようだ。
 私は、多くの自著の中に、「小沢一郎が実質の日本国王だ。帝国との厳しい交渉をして来た本当の民族指導者(ナショナリスト)だ」と、ことあるごとに書いてきた。だから、相当の私の本の読者たちからも、この記述のところで、反発や、誤解をもらってきた。しかし、私は、こういう大きな根本理解のところでは、一歩も怯まない。日本の政治思想家の筆頭としての、自負と自覚において、書いてきた。
 敵たちは、小沢だけが恐ろしいのだ。小沢一郎さえいなければ、新しく出来る民主党政権など、2年でひっくり返して見せると本当に本気で思っている。そうはさせない。
 腐敗し尽くしている官僚たちも、小沢一郎だけが怖いのだ。小沢一郎だけは、すべてを見抜いているし、彼だけはすべてを知っている。
 選挙戦の開始の段階で、自民党は、財源(新政策の実行のための資金の出所の根拠)も示さないで、空論を言っている、現実を知らない民主党」と叩いた。ところが、小沢一郎が、「なーに。財源なんていくらでもある。(官僚たちが隠し持っているのを)どれだけでも見つけ出せる」と言い放った。その途端に、青ざめて黙ってしまった。
 以後、「財源を示さない民主党」という言葉が消えた。官僚たちが、今一番青ざめている。 小沢一郎なら何でもやる。すべてやる。自分たちの悪事や隠し金のことを、すべて知っているということを、官僚たちは、知っている。だから、官僚たちはすでに崩れた。
 各省の官僚たちは、今、民主党に、べたべたと擦り寄っている。あわよくばまた垂らし込もうとしている。しかし、もう今度はそうはいかない。民主党の若手の政治家たちも、さんざん苦労して、嫌な思いをして、臥薪嘗胆の地獄のような日を生き延びてきたので、官僚どもごときの手には乗らない。
 破廉恥漢の各省の官僚トップ(政治官僚)たちは選挙で忙しい民主党の政治家たちを訪ねて、「先生と10年前のパーティの時に撮った写真です」というような、くだらない、軽い脅しのような接近方法で民主党の議員たちの部屋を、各省の官僚のトップたちが訪ね歩いている。すでに、官僚たちは民主党に「スリスリ」している。馬鹿な奴らだ。
 手のひらを返したようにして、自民党から離れて、次の自分たちの「ご主人さま」である、自分たちへの人事権(任免権)を持つ民主党の政治家たちに、家猫のようにスリスリしている。
 自分はいつも常に政権側、体制側というのが、官僚というオカマ(去勢された宦官)どもの本質的な属性である。気持ち悪い、原理で動く、時に本当に奇矯な声を上げる本質的なオカマ集団である。
 財界人や、経営者たちも急速に身を翻しつつある。彼らも「自分はいつも政権側、体制側」である(べきである)から、さっさと自民党から離れて、永年の民主党の支持者のような顔つきになっている。この変わり身の素早さこそは、人生で一番大事な処世の術だろう。変節と言われようが、節操が無いと言われようが、そんなことはどうでもいい。
 政権側に付いていなければ、何をされるか分からない(補助金ももらえない、仕事をもらえない)、という恐怖感が先に立つから、「自分はいつも政権側、体制側」なのである。 この企業経営者たちのこの変身は、喜んで受け容れるべきものである。

(つづく)

副島 隆彦【そえじま・たかひこ】氏
1953年5月1日、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒業。銀行員、代々木ゼミナール講師を経て、現在は常葉学園大学教授。政治思想、法制度論、経済分析、社会時事評論などの分野で、評論家として活動。著書に『時代を見通す力』(PHP研究所刊)、『恐慌前夜』(祥文社刊)、『暴走する国家、恐慌化する世界』(佐藤優氏との共著、日本文芸社刊)ほか多数。日米の財界、シンクタンクなどに独自の情報源を持ち、日本人初の「民間人・国家戦略家」として、日本は国家として独自の国家戦略を持つべきだ、と主張している。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。

副島隆彦の「学問道場」
http://www.soejima.to/

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