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どうする福岡の自民党(2)
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2009年9月 4日 11:35

 小選挙区での4勝7敗の結果について、自民党関係者のなかには「大変な逆風のなかで前回と比べてもそんなに票は減っていない。福岡は健闘したほうだ」と語る人もいる。
 今回、自民党が小選挙区で得た総数は128万6千余票で、「小泉旋風」が吹き荒れた前回と比べれば、約2万3千票の減でしかない。一方の民主党の得票総数は125万7千票で、得票総数では自民のほうが多い。しかし、小選挙区制のなせる業で、獲得議席は民主のほうが多かった。その意味では、「民主党が勝ったというよりも自民党が負けた」という総括が評論家からも出されているが、「有権者が自民党を見放した」という感覚を自民党としては持てない、という気持ちも分からなくはない。ただ、比例区の得票を見てみれば、自民は78万8千余票で、民主は約103万票。約24万票の差があり、民主党が勝っているのは明らかな事実である。自民党の小選挙区と比例区の得票数の差は約50万票あり、比例区は民主に自民支持層からも票が流れたといえる。ここが明暗を分けた。この数字を見る限り、福岡にも大都市型の選挙が到来したことを物語っている。
 一方で、逆風のなかでもいくつかの候補が票を伸ばしており、特に6、7区においては前回よりも多く票を伸ばし、激戦を制した。これについては「候補者の魅力と地力、地元の個人後援会などがフル回転し、全力で戦った結果だ」としていまだ旧来型の集票マシンが機能していると評する人もいる。たしかにそうした面もあるかもしれない。自民党が勝利した6、7、8、11区は中選挙区制においても旧郡部の選挙区であった。この地域は、都市部とは違い、かろうじて旧来の保守的な基盤に支えられながら選挙戦を展開したといえよう。だが、比例区での得票をみれば、ここ数年は民主党が小都市、農村部でも得票を伸ばし、保守的基盤を切り崩しつつあるのもたしか。民主党政権が誕生するなかで、野党に転落した自民党の実力者の神通力が効くのかどうか。民主党は政策を実行するなかで、自民党が基盤としていた農協や漁協、建設・土木などの業種、利益団体に切り込んでいくだろうから、旧来の基盤が切り崩されていくことは必至である。そうしたなかでの、自民党再生の道は険しいといわざるを得ない。

(つづく)

【武田】


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