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選挙レポート

政権選択選挙の裏側(18) 記者の目から見た選挙戦(1)
選挙レポート
2009年10月 9日 08:00

 2009年8月30日、自民党超長期政権が終わりを告げた。歴史的大勝利と評価された郵政選挙から4年、今度は歴史的惨敗を喫することとなった。05年の郵政選挙時の小泉内閣、06年安部内閣、07年福田内閣、08年麻生内閣と、4度の首相交代を、選挙を経ることなく続けた自民党に、もはや求心力はなかったのだ。
 今回行なわれた選挙は、旧来の自民党を支持するか、新しい政権政党を支持するかを問うものとなったのだが、結果は事前予想を超えて、衆議院480議席のうち308議席を民主党が獲得するというものとなった。
 単純に「民主の風が吹いた」といわれるが、個別の選挙区において、それは問題ではなかった。普段の選挙同様、選挙区で対立候補よりもいかに票を得るか、支持を得るか。単純にこれだけが問題だったのである。
 福岡5区では、民主党の楠田大蔵氏、自民党の原田義昭氏、幸福実現党の鵤卓徳氏の3候補が立候補。とりわけ、民主・楠田VS自民・原田の対決が注目されていた。自民・原田氏は、小選挙区比例代表並立制が導入された96年の第41回総選挙以降、一度も小選挙区で敗北したことがない。その固い地盤をもつ原田氏に対して、民主・楠田氏が勝利することができるのか、という点からである。さらに楠田氏は、03年の第43回総選挙で比例復活当選、05年の第44回総選挙で落選するも、北橋健治氏の北九州市長選挙出馬に伴い復活当選と、衆議院議員を2期務めている。いずれも前職という点からも、注目を集めていたのである。両氏の得票数も回を重ねるごとに増加しており、今回どのような結果を迎えることになるのか、選対本部としても読みきれない部分があったようだ。
 原田氏の支持の高さを嫌というほど知っている楠田陣営は、マスメディアが報道する当落予想で勝利予想があったとしても、民主の風は吹いているという記事を見ても、まったく安心することができなかったのである。
 楠田氏、原田氏は両者とも前職ではあるが、一方は野党候補、他方は与党候補と、立場はまるで違う。その差は、組織票という具体的な形で危機感と安心感をそれぞれの候補者に与えていた。
 民主の風。果たして福岡5区には吹いているのだろうか。そんな不安のなかで、民主党・楠田大蔵氏は戦っていたのである。

(つづく)

【柳 茂嘉】


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