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竹原・阿久根市長の真意
社会
2009年12月10日 09:38

阿久根市竹原市長 竹原信一・阿久根市長が、懲戒免職にした職員の職場復帰を容認せず、ボーナスの支払いも拒んでいる。また、自身のブログに「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている」と記述したことも物議をかもしている。

 6日、竹原信一・阿久根市長に話を聞いた。改めてブログの記述について、真意を聞きたかったからである。竹原市長は、日曜日であるにもかかわらず快く取材に応じ、その思いを語った。

 まずは、竹原市長のブログ「さるさる日記‐住民至上主義」から、問題となった今年11月8日の市長の記述部分を掲載する(ゴシック強調部分が切り取られて問題になった記述)。

■2009/11/08 (日) 医師不足の原因は医師会

 医師不足が全国的な問題になっている。特に勤務医の不足は深刻だ。
医師が金儲けに走っている為だが、この体質を後押ししてきたのが医師会だった。

(引用文省略)

 勤務医師不足を解消する為に勤務医の給料を現在の1500万円程度から開業医(2500万円程度)に近づけるべきなどとの議論が出てきている。
しかしこんな事では問題は解決しない。医者業界の金持ちが増えるだけのこと。

医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を求める必要はない。できてもいない。例えば昔、出産は産婆の仕事。高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった。
「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事」というのは間違いだ。個人的な欲でデタラメをするのはもっての外だが、センチメンタリズムで社会を作る責任を果たすことはできない。
社会は志を掲げ、意志を持って悲しみを引き受けなければならない。未来を作るために。

<市長記述は以上>

 ブログの問題部分の記述は極端で、この部分だけを切り取って報じられれば、障害者から批判の声が上がるのは当然のことだろう。さらに言うなら、持論の展開にていねいさが欠けていたことは否めない。しかし、竹原市長のブログ発言に批判が集中する一方、様々な議論が起きているのは確かだ。「NET-IB」の読者メールにも、身内が延命治療を断り、静かに死を迎えたことを紹介し、竹原市長の考え方に理解を示す声が届けられている。市長の言動は何らかの意図を持ってなされているようだ。
 
問題提起の真意は?

 ブログの記述とは対照的に、静かに話す竹原市長。高額な医療費とは対照的に、社会的な救済を受けられない人が数多く存在するという世の中の矛盾について、議論を喚起する必要があると言う。
 また、湯水のごとく税金を投入するのではなく、弱者を地域全体で支えるような社会にすべきであるとも強調する。問題の記述については、障害者を軽視するものでは決してないと断言した。
 「毎日一歩だけ進む」「今度は何ができるか捜している」。竹原市長の言葉は新鮮ではある。他の首長にはない情報発信能力を持っているのは確かなのだ。
 親族の子どもから「お父さん」と呼ばれたことが「何よりうれしい」と話したときの表情が印象的だった。この人の「思い」は、会って見なければ分からないのかもしれない。そして、自身が批判を浴びながらでも戦っていくのは、多くの子ども達の未来のためだと言い切る。

 強引とも見られる市役所改革、相次ぐ問題発言(市長自身は『何の問題もない』と斬って捨てるが)。そのどれもが、結果的には「問題提起」となってきた。
 役所改革を目指す首長たちが、必ずと言っていいほど突き当たる「自治労」との確執。高額な役人の給与。いびつな日本の社会構造。竹原市長が問題提起した手法は別として、物議をかもしてきた事案は、これからの日本が避けていてはいけない問題ばかりであることは間違いない。

【頭山】

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