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小沢一郎VS検察最終決戦 問われるべきは「小沢革命政権」の正体(上)
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2010年1月19日 08:00

 鳩山内閣の支持率低下が止まらない。直面する課題への対応にスピード感も決断力もないうえ、鳩山首相、小沢幹事長の金銭問題が加わり、小沢氏関連で逮捕者が出れば当然だろう。しかし、それ以前に国民は「小鳩内閣」と揶揄される新政権の素性に漠たる不安を感じはじめたのではないか。民主党に投票した有権者も「政権交代」は望んでも、「革命」まで望んでいたとは思えないからだ。

■民主党最大のマニフェスト違反は 「革命」と「政権交代」のスリ換え

 選挙後は、勝利した民主党はもとより、国民大多数が政権交代したことによる一種のカタルシスを感じたであろうことは、鳩山内閣発足後の支持率70%超に表れていた。各大臣から与党幹部まで選挙前同様、何かと「政権交代」が常套句のように発せられ、国民もそれを共有しているかに見受けられた。しかし、緊急を要する経済政策で何ら有効な方策も打ち出せないばかりか、普天間飛行場移設、高速道路無料化、こども手当などに象徴されるように、鳩山首相以下、担当大臣の発言には何の整合性もなく、内閣自体がブレ続けている。その結果、「マニフェスト原理主義」あるいは「マニフェスト違反」といった声が目立ってきた。批判があるのは期待の裏返しでもあるが、いまや鳩山内閣への諦めも手伝ってか、「マニフェスト」を云々する声すら上がらなくなってきた。ましてや、「政権交代」は死語にも近い。
 新政権がスタートして1~2カ月もすれば、「政権交代」が口にされることもなくなるのは当然かもしれない。ところがそれに変って目立って増えてきたのが、小沢幹事長の「無血革命」に代表される「革命」なる言辞だ。小沢氏以外の民主党幹部はもとより、閣僚、それも党内では反小沢派とされる仙石行政改革担当相も含め、「革命」が合い言葉のように多用されている。
 「革命」とは国家体制そのものをひっくり返すことであり、ただの「政権交代」ではない。民主党へ投票した有権者のなかにそこまで深読みしていた者がどれだけいたのだろうか。ところが、「小鳩政権」は水面下で「革命」としかいいようのない方向へ着々と進んでいる。
 その象徴ともいえるのが、政権交代直後から本誌でも警告した外国人への地方参政権付与法案だ。1月11日の政府、与党首脳会談で、同法案が通常国会に政府提案されることが決定。マスメディアを通じてやっと本格的議論になりそうだが、参政権法案はマニフェスト違反どころか詐欺そのものではないか。「政府提案されれば、各人がきちんと行動してくれると思う」という12日の小沢発言は、与党内反対議員を党議拘束に等しいかたちで封じ込めようとする意図がありあり。同法案をマニフェストから外したのも、党内世論への配慮より機会到来に備えての確信犯的所業としか思えない。
 それを裏付けるのが「法案成立は民団への公約」という赤松農水相発言(12日の在日大韓民国民団中央本部パーティでの挨拶)だ。選挙支援への返礼だろうが、選挙権のない外国人団体の支援を受けること自体が問題視されて当然。ましてや国民には何の公約(マニフェスト)もしないまま、一団体にそんな公約をして実行しようとするのは無血であろうが、暴力であろうが「革命」そのものだ。「民主主義」を標榜する民主党の国民に対する裏切り、詐欺といわれて返す言葉があるなら聞きたいものである。

(つづく)

恩田 勝亘【おんだ・かつのぶ】
1943年生まれ。67年より女性誌や雑誌のライター。71年より『週刊現代』記者として長年スクープを連発。2007年からはフリーに転じ、政治・経済・社会問題とテーマは幅広い。チェルノブイリ原子力発電所現地特派員レポートなどで健筆を振るっている。著書に『東京電力・帝国の暗黒』(七つ森書館)、『原発に子孫の命は売れない―舛倉隆と棚塩原発反対同盟23年の闘い』(七つ森書館)、『仏教の格言』(KKベストセラーズ)、『日本に君臨するもの』(主婦の友社―共著)など。


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