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福岡市長選 変わる構図
社会
2010年4月16日 08:50

 今年秋の福岡市長選挙は、これまでの市長選とは違う展開になりそうだ。背景にあるのは政党不信である。

 現在のところ、立候補が確実と見られているのは4人。内訳は、現職の吉田宏市長のほか、元市幹部、こども病院移転に反対する市民グループから1人。共産党も候補を擁立する見込みだ。このほか、元福岡市議会議長や現職県議らの出馬が取りざたされている。

 かつての福岡市長選は、自民党推薦を得た候補に財界応援団が加わって他党も相乗り、共産党系候補と一騎打ちするという構図だった。故・桑原敬一元市長時代まではこれにあたり、市内の町内会ごとに張り巡らされた「緑進会議」という選挙母体を軸に、強固な地盤を誇っていた。変化をもたらしたのは山崎広太郎前市長で、正式な推薦こそなかったものの、民主党から事実上の支援を受け、初当選を果たす。(しかし、2期目を目指した選挙では共産党を除く全政党から推薦を取り付け再選される。もちろん、財界も山崎支持に変わっていた。)さらに前回(平成18年)の市長選では、民主党が初めて正式な単独推薦に踏み切り、吉田宏市長が誕生する。市長選は、自民党衰退の歴史に符合しているかのようだ。

 昨年夏の総選挙で民主党が大勝。政権交代が実現する。もはや自民党にかつての面影はない。ところが、期待された民主党は「政治とカネ」の問題などで支持率を落とし、今年に入ってから行われた長崎知事選や町田市長選などで推薦候補が次々に惨敗する。反転攻勢に出るはずの自民党も支持率回復には程遠い状況で、離党者が相次ぐという体たらくだ。
 「みんなの党」が存在感を増してはいるが、1党で福岡市長を誕生させる力はまだない。

 参院選の結果次第という側面はあるが、特定政党の推薦を得た場合、選挙戦では不利に作用する可能性のほうが強い。政党色を薄めて「市民党」を名乗らざるを得ない状況となっている。大手メディアは政党対決を期待しているのかもしれないが、どうやら今回の市長選の構図は違ったものになりそうだ。

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