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【特別対談】次世代への開発は必要最小限度 糸島「ライフタウン」を目指して(2)
糸島ローカルビジョン
2010年12月29日 13:00

糸島市長 松本嶺男 氏 vs フリーアナウンサー 中村もとき 氏

フリーアナウンサー 中村もとき 氏 中村 今のお話のなかで私が「一番いいな、好きだな」と思ったのは、今までの地方自治体は背伸びしてハコ物をつくり、それがいま足かせとなって汲々としています。しかし、松本市長の話では、いやいやもう福岡市に近いのだから、福岡市にある物は全部利用させてもらおう。これね、地方自治体の首長さんのお話としては非常に有意義な発想で、たいへん面白いと思って聞いていました。
 そこで、地域性を活かした現実的なプランとしてどのような方向性で町づくりをしていくのですか。
 
 松本市長 今は合併したばかりで基礎を築いている段階なので、具体的にはあげにくいのですが、10年後を見据えた市政運営の根幹である「糸島市長期総合計画」を先月議会で可決していただいたところです。糸島市のプランという意味でとても注目すべきことは人口がほぼ減らないこと。人口問題研究所の予測では、いま10万500人ぐらいですが、10年後には10万人をわずかに割るという予測です。しかし、「九州大学の移転効果」があるので、そこまでは減少しないと見込んで、10年後の目標人口は10万2,000人としています。わが国が人口減少時代にあるなかで、糸島市は減らない。これはたいへん稀有なことです。
 ただ、高齢化は当然進んでいきます。ですから、いかに地域経済を活性化させ、市内に働く場を確保するか、そのことによって、いかに若者が住み続け、子どもを産み育てられる環境をつくるかということが、人口が減少しないという強みをさらに活かすことにつながると考えています。

 中村 私が難しいと思うのはね、昔から糸島半島に住む人たちは気候温暖で、豊かな自然のなかで、豊かな実りを期待しながら鍬を振ったわけですよ。そういう人たちにとっては、ここにどういうモノが来るかは分からないけれども、いろいろな企業進出ということで様変わりしていくと、その気候だけではない心の温暖差がね、だんだんと糸島ではなくなっていくという、そのような危惧をお持ちの方が出てくるのではないかと思うのですが、その辺はどう考えていますか。

 松本市長 たとえば、福岡市西区元岡にダイハツの研究所がくることになっています。すると、そこでは専門知識の高い学生などが就職するだけではないのですね。電話オペレーター、掃除をする人、事務系の人、あらゆる人が働くことができます。ですから、そんな研究系の企業を誘致対象として考えています。
糸島市長 松本嶺男 氏 この考え方は「九州大学学術研究都市構想」によるもので、これに基づいて、2025年までに福岡市西区の長垂山から糸島方面にかけて、現人口15万人に5万人をプラスしようとしています。学術研究都市ですから、研究機能を中心にした企業を200社くらい呼んでこようと。雇用増で2,000人という大がかりな計画が立てられています。
 分かりやすいのは、福岡市早良区の百道にある「福岡システムLSI総合開発センター」ですね。半導体の設計・開発を行なう研究施設ですが、そのことだけで福岡県内へ半導体関連企業200社ぐらいが立地しています。開設された04年から比べて10倍ぐらいになっているのです。
 そういう分野は、わりと静かな環境でやりますから、いわゆる煙モクモク、騒音などの心配がありません。総じて言えるのは、「開発は最小限度」にしようということです。

(つづく)

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