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伊都国街道に通じる道~トラヤミート物語(中)
糸島ローカルビジョン
2011年1月27日 07:00

<困難に打ち克つ信念 不可能という文字はない>

 独立したのはよいが、当時お金はまったくなかった。大橋の店は、それまで入居していた精肉店から道具などを90万円で買い入れて創業した。独立したばかりで資金が不足していたため、小川氏は大家に3年間で90万円を返済すると約束。夫人と二人三脚で頑張り、見事期限内に返済した。開店からしばらくは、アパートの自宅には家財道具として木のリンゴ箱が5つしかない状況だったという。
 「正直、商売を始めたころは不安だった。」という小川社長。しかし、約束したとおり3年間で90万円を返済できたのは、幼少のころに薪を売っていた経験や、ナポレオンが残した『余の辞書に不可能という文字はない』という言葉を信じて行動してきたことが大きい。
トラヤミートセンター 大橋の店を閉めた後、福岡市早良区有田で18年間営業し、トラヤミートは現在の糸島市に移転してきた。当時、ある業者がJA糸島に冷凍肉を卸しているのを目にしたときに「これでは本来の肉の味が分からない」と思ったことが移転のきっかけ。そこで小川社長は、国産牛を中心に精肉のスライスや焼肉用としてパックに詰めて卸すことをJA糸島に提案。そこで、変色などして商品として不適切なものはすべて返品して構わないという取り決めが功を奏し、トラヤミートは糸島地区で基盤を築いた。
 しかしその後、JA糸島がマーケット事業から撤退。一時的に売り上げは減少したが、なんとか他で販路を開拓できたため売り上げは回復。また、01年には狂牛病(BSE)の風評被害では経営的に非常に厳しい局面を迎えたが、このときも固定客がしっかりついていたことや生まれ持った運のよさ、そして何よりも周囲の人に恵まれたことで再度の回復を遂げた。
 BSE発生前から、小川社長自らブランド鶏「伊都国地鶏」を育て販売している。この鶏の特徴は、餌をよく食べさせ、栄養分も豊富に摂取させているため、普通の鶏の1.5倍の大きさがあることだ。そして最も美味しいとされるヒナから半年目で食肉にしている。BSE騒ぎが起きた当時には、この伊都国地鶏が同社の売り上げを支えた。
 「BSE時には多くの業者が売り上げを落としていました。当社でも牛肉の売り上げは3割ほど落ちましたが、伊都国地鶏で牛肉の分をなんとかカバーして全体の売り上げを維持することができました」と小川社長。現在では、自ら目利きした国産和牛、糸島豚、伊都国地鶏のほか、加工品から弁当類まで幅広い商品を揃えている。これらを目当てに、糸島地区はもちろん福岡市内からも多くの買い物客が訪れ、福岡西部を代表する精肉店となっている。

(つづく)

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