ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

糸島ローカルビジョン

(株)イトキュー 新社屋竣工記念 中村もときが聞く(後)~未来に向けた種蒔きを促進
糸島ローカルビジョン
2011年3月19日 07:00

インタビュー (株)イトキュー 常務取締役 中原 昌臣 氏

インタビュー (株)イトキュー 常務取締役 中原 昌臣 氏

 全国有数の花の生産地・糸島市。創業以来この地にある(株)イトキューは、生産者の想いと消費者のニーズをつなぎながら、業界トップレベルの技術と豊富な経験により、花キ物流業界の牽引役を担い続けている。その同社がこのたび、糸島市の産業団地内に新たに新社屋を建設、本社機能を移転した。今回、同社の常務取締役の中原昌臣氏に、新社屋に移っての取り組みや今後の展望について、フリーアナウンサーの中村もとき氏が、インタビューを行なった。

<次世代の育成のために>

 中村 現在、生産者の方々の後継者問題などはどうなのでしょうか。

 中原 これからはやはり、そこがかなり深刻な問題です。私たちにとっても、生産者が残らなければ、物流もなくなってしまいます。そのため、将来的には積極的に農業支援をしていく部分が必要ではないか、と位置づけています。たとえばそれぞれのご子息が後継者になるだけでなく、外からの「花をつくってみたい」「農業をやってみたい」というような人を、そういったところに落とし込んでいくのも必要かと思います。
(株)イトキュー 常務取締役 中原 昌臣 氏 また、ここ糸島には九州大学がありますから、そういった地の利も活かし、たとえば九大の学生さんとコミットしていくことも考えていかなければなりません。学生さんたちのなかには、花に興味を持たれている方が少なからずいると思います。そんな彼らに、どうやってもっと興味を持ってもらって、それをどのように活かしていくか、そういったことも、私たちがなかに入っていって情報交換することで何か役に立てないか、と考えています。

 中村 つまり、よく言われる「産学協同」のような動きですね。たとえば九大の農学部あたりと手を組むようなことは、もう具体的には進行されたりしているのですか。

 中原 いえ、それはまだまだこれからの課題ですね。ただ、そういった産学連携のような動きも行なっていくことで、農業後継者の育成にもつながりますし、新たな花キマーケット産業の1つの糧になるのではないか、と思っています。

<糸島を花の町に>

 中村 聞くところによると、中原常務は次期社長とのことですが、「自分の時代になったら、こうしたい」などといった夢を語ってください。

 中原 私の父がこれだけこの「イトキュー」という会社をつくってくれましたので、これは私にとって絶対に揺らぎないものです。しかし、これを「運送屋という枠から脱出したい」というのが私の夢になります。たとえば20~30年後に、「イトキューという会社は、もともと運送屋だったんだよな」と言われるような会社にしていきたいですね。

 中村 具体的には、どういったことですか。

 中原 もちろん、花というベースから外れるつもりはありません。花に対するマーケットや新たな商品の開発、海外との取引など、総合物流的な会社にしていきたいと思っています。そのなかに、流通というものは絶対必要ですから、現在の運送業の部分を部門化していくようなかたちを考えています。
(株)イトキュー 常務取締役 中原 昌臣 氏 もう1つ、ここ糸島を「花の町」にしたいという想いがあります。人々が「あの町に住んでみたい」と思えるような町づくりを、私は花を通じて行なっていきたいと思います。たとえば、「花の町・糸島」に住みたいといって花を必要とする人がどんどん増えれば、農業の方も成り立ちますし、それが市内、県内、全国へと広がっていくならば、それはまさに、「花の種」のような動きです。まずは蒔くことでいろいろなところから芽が出て、それが大きくなっていくのです。
 そのために、まずはウチの会社から、人々に「あぁ、良いよね」と思わせるような活動を進めていき、その後は地域にどんどん落とし込んでいって、いろいろな花を咲かせたいなと思います。糸島に住む一般の方に「良いよね」って言っていただけるような町づくりの支援ができれば、より地域の活性化につながっていくのではないでしょうか。売るのではなく伝えることから始めて、それから消費に繋がっていくということです。

 中村 そうなると糸島市にとっては、「新市」として非常に核のあるアピールができますね。

 中原 そのために、たとえば地域の幼稚園や小学校などでの「花育」という授業も考えています。これは全国的に発信をしているのですが、もっともっと子どもたちに花に携わる機会を与えたい、という想いがあります。すると、子どもたちが花に関わることで、将来的に「人に花を送ろうかな」と思ってもらえるようになるでしょうし、もらう喜びと伝える喜びが合致すれば、また新たな花の産業につながっていきます。そういう啓蒙活動については、今からでもスタートすべきかな、と思います。やはり、花の力はスゴイですよ。

 中村 日本人の心を変えていくぐらいの気合を持って、会社を背負っていってください。今日は、ありがとうございました。

(了)

【文・構成:坂田 憲治】

<プロフィール>
中原 昌臣中原 昌臣(なかはら・まさおみ) 1973年、糸島市(旧・前原市)生まれ。専門学校卒業後、愛知県のプラスティック総合製造メーカーに就職。02年帰郷、(株)イトキュー入社。現在、常務取締役、営業本部長兼企画事業部長を担当する。

中村もとき中村もとき(なかむら・もとき)
1941年、福岡市生まれ。大卒後、RKB毎日放送に入社。若者向け深夜ラジオ番組、夕方のワイド番組などで人気を集めた。RKB退社後、フリーに転身。99年4月より、KBCの「中村もときの通勤ラジオ」のメインパーソナリティーを務める。通勤ラジオ終了後は、アナウンサー時代から数々のコンテストに入賞した腕前の写真業を本格化させる。

[COMPANY INFORMATION]
(株)イトキュー(株)イトキュー
代 表:中原 俊喜
所在地:福岡県糸島市多久819-1
設 立:1975年1月
資本金:1,000万円
http://www.itokyu.com/


*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

糸島ローカルビジョン一覧
糸島ローカルビジョン
2011年2月 4日 16:41
糸島ローカルビジョン
2011年1月28日 07:00
糸島ローカルビジョン
2011年1月27日 07:00
糸島ローカルビジョン
2011年1月26日 07:00
糸島ローカルビジョン
2011年1月 8日 08:00
糸島ローカルビジョン
2011年1月 7日 08:00
糸島ローカルビジョン
2011年1月 6日 10:26
糸島ローカルビジョン
2011年1月 5日 14:56
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル