既報のとおり、当サイトでは福島第一原発事故による放射能物質漏れに伴う便乗商品に警告を発していたが、震災以降に「体内被ばく対策」の効能を追加し、健康食品を販売した業者が逮捕された。

　警視庁生活環境課はきょう（５日）、医学的根拠がないのに「放射能物質を体外に出す」とうたった飲み薬を販売したとして、神戸市の健康食品販売業、梅若文孝容疑者（50）と従業員の千葉なつみ容疑者（29）を薬事法違反（無承認無許可医薬品の販売）容疑で逮捕した。
　梅若容疑者らは、3月29日に発生した東日本大震災以降、東京や福島など全国1,000人以上に対し、ネット通販で総額2,400万円を売り上げたとみられる。

　同容疑者らは、米国から輸入した天然鉱物などホームページを通じて販売。サイトには、「世界が認める最優良製品だけを紹介」「効果と安全性を確認しなければ取扱いません」「品質に変化がないか定期的に実見をしています」などといった指針が掲載されていた。
　梅若容疑者は、「毒素を取り除くいいものだから販売した」などと供述しているという。このような便乗商品に対し、独立行政法人医学総合研究所は３月14日に注意喚起を促しているが、消費者にはなかなか届きにくいようだ。

【山本 剛資】

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