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国内最高額6億400万円の現金強奪事件~杜撰な警備実態
社会
2011年5月17日 09:26

 東京都立川市で5月12日未明に起きた「日月警備保障(株)」立川営業所での強盗傷害事件による被害額は、国内の現金強奪事件として過去最高の約6億400万円に上ることが警視庁捜査1課の調べで判明した。

 捜査本部の調べによると、犯人は2人組で12日午前3時ごろ、4階建てマンション1階にある同営業所(立川市柴崎町3)の入り口脇の窓(縦40cm、横50cm)から侵入。室内のソファで1人で仮眠していた男性警備員(36)を脅し、金庫の暗証番号を聞き出して現金が入った麻袋やかばん計70個を奪って逃走。その間の犯行時間は約15分である。

 今回の現金強奪における警備上の問題点を、以下にあげる。
 (1)侵入口の窓が半年以上前から壊れていたにもかかわらず修理していない。
 (2)1人で警備をさせて仮眠を許容していた。
 (3)警備用のセンサーを切っていた。
 (4)1人の警備員が現金を持ち出しできる状況にあり、いつ事故が起きてもおかしくない杜撰な管理態勢である。
 (5)日月警備保障には、(1) 2003年10月に多摩地区の郵便局から集めた現金約1億5,000万円が盗まれる事件、(2)08年12月に杉並区で現金約6,900万円を乗
   せた現金輸送車が盗まれる事件が発生している。

 内部の事情に精通した人物の犯行と思われるが、犯人に狙われるような日月警備保障の杜撰な警備態勢が今回の事件の引き金になったことは間違いない。
 郵便局株式会社に問い合わせたところ、「郵便局株式会社東京支社が一般競争入札により2009年から複数年契約で日月警備保障に現金輸送業務を委託している。大きなトラブルはなかったと聞いている」と回答があった。

 一般競争入札で大切な現金輸送業務を委託しているのであれば、抜き打ち検査などにより厳正な監査を行なうべきであったと思われる。一般の金融機関であれば随意契約で管理態勢のしっかりした警備保障会社に業務委託出来ただろうが、民営化に「待った」がかかりそれができずに信用を失った。郵便局株式会社も被害者なのかもしれない。

【北山 譲】

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