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コダマの核心

創出派vs守旧派の激突戦争時代(2)~創出派の最先端モデル・高知県梼原町
コダマの核心
2011年7月27日 10:23

『自然再生エルギーと住民自治意識で起こす』

<一人のリーダーシップで局面が激変>

高知県梼原(ゆすはら)町 先達、NET-IB記者が新エネルギーの可能性を探るために取材した場所が高知県梼原(ゆすはら)町である。福岡空港から高知龍馬空港に飛ぶ。そこから北西へ高知市を横切って車で約2時間半。愛媛県境の800メートルの台地・山間部にあるのが、梼原町である。清流で有名な四万十川の源に位置する。この自然豊かなまちは、その豊かな資源をエネルギー活用していることで全国から注目を浴びている。風力・太陽光・小水力発電、木質バイオマスや地熱エネルギーの利用、低酸素住宅の推進など、自然エネルギーの活用に取り組み、環境モデルタウンとして名を馳せているのだ。

 人里外れた山郷という弱点を逆手にとり、豊かな自然を上手に活用して地域活性化を果たすとはまさしく『時代先駆けの創出派』のお手本である。自然再生エネルギーの利用とともに住民の自治意識が高揚していることにも感服する。前回、紹介した原発利権に寄生虫のごとくたかる玄海町民の『守旧派』とは大違いだ。同じ日本民族にも関らず『自立心あふれる住民』と『利権に群がる寄生虫』という好対照的な梼原町民と玄海町民である。
 この梼原町を革命的にチェンジさせたのが、前町長の中越 武義(なかごし たけよし)氏である。1943年7月、同町で生まれ、62年に梼原高校を卒業してすぐに役場に入庁。助役を2期勤め、97年から2009年12月まで3期12年間、町長のポストをこなした。生まれ育ちも梼原町である。

 中越氏本人は思索家である。半世紀に渡って「どう地元を活性化させるか」を自問自答してきた。その結論として「自然環境を『財産』として巧妙に活かすこと」に至った。冒頭に紹介した通り、自然再生エネルギーを有効活用し、町の自立の基盤を確立した。加えること、発電した電力を四国電力へ売電するまでになった。結果、梼原町の財政規模から判断すれば莫大な収入が可能になったのだ。よって町財政は健全になった。国民の税金をダニのように吸いつくして健全財政を誇る玄海町とは大違いである。卓越した指導力をもつ、ひとりの町長によって局面が激変した見本でもある。

<町民の自治意識の強化がすべて>

 中越氏の持論は「町民は町からサービスだけを求めてはならない。町は町民のもの。であれば町民が町を支えなければならない」というものである。町民が町を支え守っていく自治意識が重要であるということを強調したいのだ。しかし、自然に町民の体のなかから自治意識が湧いてくるものではない。鍛錬しなければそのような意識は芽生えないことは自明である。

 絶えず町政で心がけてきたことは住民から『まちづくり』のプランを提出させてきたことだ。プランを出した人物(言いだしっぺ)を実行責任のあるトップに据える。町に臨時採用させて権限を与え、プロジェクトリーダーとして陣頭指揮にあたらせるのである。必ず費用の削減にも功を奏することになる。それよりもなによりもプロジェクトリーダーばかりでなく、その要員になった町民たちの意識が様変わりするそうだ。『おらがまち』という強い意識を抱くようになるいという。説明を受ければ至極、ごもっともな話である。残念ながら、日本全国数多の自治体のなかでどれだけ具体的に中越氏方式を実践しているところがあるだろうか。

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