福岡市は、11月30日現在で今年(2011年)における風しん患者の発生件数が56件となっていることから、医療機関での定期予防接種や各区保健福祉センターでの抗体検査を呼びかけている。同市における風しんの発生件数は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で全数報告となった08年以降、08年9件、09年13件、10年1件と推移しており、今年急増している。
なお、今年11月27日現在における都道府県別の風しん発生件数では福岡県が77件(2位神奈川県62件、3位大阪府51件)と全国で最も多い。
風しんは接触や飛沫で感染し、14日から21日の潜伏期間がある。発症すると、発熱とともに全身に淡い発疹が現われる。高熱が続くことは少なく、微熱程度で終わることもあり、耳のうしろや頸部などのリンパ節が腫れることも特徴。また、妊娠初期の女性が風しんになると、胎盤を介してウイルスが胎児に感染し、白内障や先天性心疾患、難聴、発達障害などを引き起こす原因ともなる。
同市では、予防接種法に基づき、1期(生後12カ月~1歳11カ月)、2期(小学校入学前の1年間)、3期(中学1年生に相当する年齢)、4期(高校3年生に相当する年齢)に限り、麻しん・風しん混合(MR)ワクチンの接種を無料で受けられる。
また、保険適用外の自己負担となるが、妊婦の家族、妊娠希望者または妊娠する可能性の高い人などにもワクチンの接種は望ましいとされている。同市では、妊婦を除く成人女性を対象に、各区保健福祉センターで、風しん抗体検査を実施(有料)している。
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▼関連リンク
・福岡市HP(福岡市 風しん患者の増加について)
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