福岡市の調査報道サイト「HUNTER」がスクープした、高島宗一郎福岡市長の資金管理団体による不適切なカネ集めについての報道が波紋を広げている。
11月21日に報じられた同サイトの記事(詳細はコチラ)によれば、高島市長の資金管理団体「アジアリーダー都市研究会」が11月15日に開催した政経セミナー(政治資金パーティー)のパーティー券(1万円)を、山崎副市長が市職員に配布していたというもの。
この報道を受けた形で14日、共産党市議団の中山郁美市議が、12月定例市議会の一般質問で同問題に関する質問を行なった。答弁に立った山崎一樹副市長は、市長の関与を否定したうえで、企業関係者から同セミナーの情報を入手し、チケット付きの案内状45部を副市長3名で福岡市の局長級以上の幹部職員に配ったと答弁した。配布の際の状況については、「1部ずつ手渡した」、「法に違反することがないよう念を押した」、「参加については自由とした」という。「HUNTER」の記事内容について山崎副市長は、自身への取材に基づくものだったことを認めている。
中山市議の追及は、市議会に出席していた他の局長級幹部職員にもおよんだ。各幹部は、案内状の配布の経緯や同セミナーへの参加の有無などを回答。幹部職員17名が同案内状を受け取っており、13名が同セミナーに出席したことや、山崎副市長は5名、渡邊正光副市長は11名、大野敏久副市長は1名へと、それぞれが幹部職員にパーティー券を直接手渡していたことが明らかとなった。渡邊副市長は、案内状7部を幹部職員に預け、他の幹部職員に渡させていた。
HUNTERの記事によれば、第一次的にパーティー券を高島市長の私設秘書から受け取り、市内部で配布したのは山崎副市長だったとされる。
この問題は、地方公務員の政治的中立を規定した地方公務員法第36条に抵触する可能性が極めて高い。同法では、地方公務員が、特定の政党や政治団体などを支持する目的で寄附金その他の金品の募集に関与する政治的行為を禁じている。さらに、地方公務員に対し、"何人も"政治的行為を行なうように求めたり、そそのかしたり、あおってはならないと、定めている。また、政治資金規正法第22条には、地方公務員の政治資金パーティーへの参加を禁止する規定があり、同じく"何人も"求めてはならないとしている。
山崎副市長はあくまでも「情報提供」であり、違法性はないとしているが、上司からパーティー券を受け取った職員がどう解釈するかが重要であり、『グレーゾーン』にある行為だったことは間違いない。
副市長らが「特別職公務員(副市長)は地公法の枠外」との認識を前提に、部下である市職員を法令違反の可能性が生じる状況においたとすれば、およそ行政組織で部下を持つ者としての資質が疑われる。
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