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覆面ヘッドハンターの一刀両断!

なぜ日本人は「決断」できないのか?(中)~このベンチャーは大丈夫?
覆面ヘッドハンターの一刀両断!
2011年12月21日 07:00

<このベンチャーは大丈夫ですか?>
 なぜ、日本の政治家も、官僚も、財界人も「決断力が欠如してしまったのか。これから、その根拠を「教育」、「キャリア形成」の立場から考察してみたい。決断には当然「リスクがともなう。そのリスクを避けたい気持ちがあるので決断ができないのだ。

b_1.jpg 米国のハーバード大学など、アイ・ビー・リーグの卒業生は成績優秀な順にベンチャー企業にチャレンジしまたは自分で創業することを考える。では、東大を中心とする日本の一流大学の卒業生はどうか。まったくと言ってよいほど、ベンチャー企業に挑戦しない。

 その理由として、よく言われるのは「安定を求める」というものだ。しかし、読者の誰もがお感じの様に、現在は、大企業で将来の安定が約束されていると考えるのは、希望的観測や幻想でしかない。彼らは、単に「リスク」という言葉に拒絶反応が起こって、体が動かなくなるだけなのだ。

 転職相談の際、本人の希望でベンチャー企業に幹部として推薦する場合がある。その際、一流大手企業出身者に特に多いのだが、信じられない質問を受けることがあるのだ。

 「このベンチャーは大丈夫でしょうか?リスクはないのでしょうか?」

 この質問にコンサルタントは、最初は驚愕したが1人や2人でないので、徐々に慣れてしまった。ただし、この質問を聞いた時点で、一流コンサルタントであれば、その候補者をベンチャー企業に推薦するのをあきらめる。

 「ハイリスク」があるからベンチャーというのだ。ベンチャーが成功するか、失敗するかは、これから幹部となるあなたの責任だ。それだけに、成功した時の成果物が大きいのだ。(ハイリターン)

 では、なぜ日本人は「リスク」をとらないのか。この疑問を解くヒントは、中国の友人と何気なく話していた際に浮かんだ。

 それは、彼の息子が中学受験のために通っていた日本の進学教室での出来事だ。授業参観の際に、講師が生徒に伝えた次の一言に彼はとても驚いたと言う。

 「皆さん、試験は時間との競争です。易しい問題から取りかかり、難しい問題は避けることが合格のコツです。難しい問題に挑戦して時間を浪費するばかなマネはしないように!」

 最初は、彼の驚いた意味がわからなかった。筆者は大学の3年間、進学塾で講師の経験があり、まったく同じ様な言葉を、当然の様に、塾の生徒に伝えていたからだ。

(つづく)
【富士山 太郎】

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<プロフィール>
富士山 太郎 (ふじやま たろう)
ヘッドハンター。4,000名を超えるビジネスパーソンの面談経験を持つ。財界、経営団体の会合に300回を超えて参加。各業界に幅広い人脈を持つ。


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