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特別取材

【特別対談】地域とエネルギーのこれから(前)
特別取材
2012年1月 2日 07:00
(株)栄住産業 代表 宇都 正行 氏
(株)環境デザイン機構 代表 佐藤 俊郎 氏

 中小企業が持つきめ細やかなサービスをもとに緑化事業を展開する(株)栄住産業・宇都正行代表と、数多くのデザイン建築を手がけ、エネルギーの地産地消を・佐藤俊郎氏。さまざまな分野で活躍する2人に、環境をテーマにしたこれからの地域社会の安らぎとともに、エネルギーの安定化などについて語ってもらった。

<屋上という空間を最大限に利用>
宇都-正行 氏.jpg 宇都 私の仕事は金属防水が主体で、現在、約3,000社の工務店との付き合いがあります。今後、この工務店の方々と一緒に生き残っていくために、どういったものを提供していけばいいのか―ということをいつも考えていました。まずは大手に負けないために差別化を図ること、そして顧客に感動を与えられる仕事をしていくことが大事だという結論に行き着きました。今後はそれを提案していくことが、生き残る道だと考えています。

 私は37年間、金属防水を施工しながら九州地区を中心に取り組んできました。そのなかの1つに、木造建物でありながら屋上が使える案件がありました。今まで屋根というのは雨露をしのぐだけのものでしたが、実は大いに利用価値がある空間なのです。

 関東地区では坪単価100~200万円ほどの戸建て住宅が販売されており、総額7,000~8,000万円の家でも庭が1坪もないところも多く、それならば思い切って「屋上に庭をつくれば良いのでは」と発想したのがきっかけでした。

 佐藤 イタリアのような古い都市に行くと、案外、屋上が利用されていることが多いです。屋上でご飯を食べたり、みんなでお酒を飲んでパーティをしているそうです。屋上は、洗濯物を干す空間というイメージが強いのですが、案外有効活用されています。屋上でイベントが行なわれていたり、そのすぐ近くの屋上で別のグループが飲んでいたりと、非常におもしろいですね。

 宇都 それは楽しそうですね。今まで私のなかでは、地方には土地があって庭を広くつくれるため、「屋上庭園は必要ないのでは」と思っていました。しかし、きれいな庭を持たれているお宅でも、意外と屋上庭園の需要もあったのです。その理由としては、庭だと隣近所や通行人からの目線が気になったり、パーティなどをすると料理の匂いが漂ったりしてリラックスできない、だけど屋上だと道路から見えず隣近所の目線もあまり気にならないから非常に面白い、というものです。そのため、広い庭園を持たれているところでも、屋上庭園の需要はポツリポツリとあります。

 佐藤 今では建築業界の若手建築家のなかでも、「屋根や屋上が次なる空間だ」と言って、その面白さを表現している方が結構いますよね。

(つづく)
【道山 憲一】

| (中) ≫

<プロフィール>
uto_p.jpg宇都 正行(うと・まさゆき)
1944年、鹿児島市生まれ。68年、鹿児島経済大学卒業後、父の経営する「宇都建設」に入社。75年、「栄住産業」を個人創業し、76年に有限法人化。79年、福岡市に本社移転。87年、株式会社に改組し、代表取締役に就任した。趣味はゴルフと旅行。

<プロフィール>
satou_p.jpg佐藤 俊郎(さとう・としろう)
1953年生まれ、九州芸術工科大学、UCLA(カリフォルニア大学)修士課程修了。アメリカで12年の建築・都市計画の実務を経て、92年に帰国。「株式会社環境デザイン機構」を設立し、現在に至る。「NPO FUKUOKAデザインリーグ」理事、「福岡デザイン専門学校」理事なども務める。




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