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恥を"知らされない"やるせなさ~『サラの鍵』トークイベント・レポート
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2012年2月 1日 13:30

 まさかフランス警察が、パリ市民をアウシュビッツ強制収容所に送るとは――ナチス・ドイツ占領軍によるユダヤ人迫害は知っていても、フランス政府が自国に住むユダヤ人を一斉検挙・迫害したことは、あまり知られていない。1942年に起こったこの「ヴェルディヴ事件」と呼ばれる大惨事は、1995年に当時の大統領シラク氏によって、やっと公に知らされた。それまで大半のパリ市民は、当事件を知らされておらず、いきなり自国民の恥を突きつけられ、ひどく困惑したという。

0201_sara.jpg この「ヴェルディヴ事件」をモティーフにした映画が、今、福岡で上映されている。1月28日(金)よりKBCシネマ北天神で公開されている作品『サラの鍵』だ。物語は、サラ本人と、「ヴェルティヴ事件」を追う女性ジャーナリストの視点を絡めながら進んでいく。映画原作は同名の世界的なベストセラー小説。29日には、「映画より先に原作本を読んで惹きつけられた」という書評家、豊﨑由美氏によるトークイベントも行なわれた。豊﨑氏は「『サラの鍵』は、目を背けたくなる事実を知る大切さと、知らされないやるせなさ、そして、知ってしまった後の絶望を描いている」と絶賛。小説と映画の、表現上の違いにも触れながら、"知る"ことと"知らされない"ことをめぐる物語について熱く語った。

 世の中の事実はすべて明暗をあわせ持つ。語りやすいのは明るい面だ。だからこそ、ときには語りにくい闇の部分をあきらかにする勇気が必要になる。そのとき代償が生じることも覚悟のうえで、だ。日本人のなかにも、この映画によって「ヴェルディヴ事件」を知り、やるせなさを覚えている人もいるだろう。豊﨑氏のトークイベントは、まず知ること、そして明るみに出た闇を、しっかりと受け止めることについても語っていた。

■映画『サラの鍵』

<会 場>
KBCシネマ
※上映時間、期間等は下記へお問い合せください。

<原 作>
■『サラの鍵』
 著者:タチアナ・ド・ロネ
 出版:新潮クレスト・ブックス
 定価:2,300円(税別)

<映画に関するお問い合わせ先>
KBCシネマ北天神
TEL:092-751-4268

▼関連サイト
・KBCシネマ北天神公式ホームページ


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