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脱原発・新エネルギー

高浜原発停止の影で進む原発再稼動へ向けた動き
脱原発・新エネルギー
2012年2月22日 16:00

 2月20日午後11時、西日本で唯一稼動していた関西電力(以下、関電)の高浜原子力発電所3号機(福井県高浜町)が定期検査のため、発電を停止した。これにより関電の原発11基がすべて停止したことになり、西日本で稼動する原発はなくなった。国内には全部で54基の原発があるが、現在も稼動しているのは、東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市および刈羽村)6号機と北海道電力の泊原発(北海道泊村)3号機のみ。これらも、それぞれ3月26日と4月下旬に停止する。全原発停止へのカウントダウンが迫るなか、政府と電力会社は原発再稼動に向けて着々と準備を進めている。

 経済産業省原子力安全・保安院は、13日に関電の大飯原発(福井県大飯郡)3、4号機のストレステストについて「妥当」とする審査結果を取りまとめ、原子力安全委員会に報告した。これを受け、安全委は、このストレステストに関する検討会の初会合を21日に開いた。今後、結果を「妥当」とすることに間違いがないかを確認し、3月末までに結論を出す方針とされる。これが通れば「地元の同意」を得たうえで再稼動へと繋がる可能性がある。

 また、九州電力は、13日に玄海原発(佐賀県玄海町)2号機に新燃料32体(輸送容器16基)、同4号機に新燃料56体(輸送容器28基)をそれぞれ輸送したと発表した。

 11日には、日本原子力研究開発機構が、トラブル続きで停止中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のストレステストのため、国内のプラントメーカーと計9億円の随意契約を結んだと報道された。1994年に試験運転を開始したもんじゅは、翌95年にナトリウム漏れ事故を起こしたあと、長期間に渡り停止。2010年5月に運転が再開されたが、同年8月に再度事故を起こし、現在まで停止したままである。もんじゅは、建設や修理にこれまで約2兆4,000億円がかかったとされ、維持費だけでも1日あたり約5,500万円かかると言われている。廃炉を求める声が全国から上がっており、昨年8月には菅直人総理(当時)が「廃炉を含めて検討が必要」と発言している。このような状況にも関わらず、今後の再稼動を見越して巨額を投じ、ストレステストを行なうことには、地元のみならず国民の理解が得られるとは到底思えない。

 4月下旬の全原発停止が近付くなか、こうした原発再稼動に向けた動きが着々と進んでいる。今後の焦点は、経産相が求める「地元の同意」の具体的な内容になる。地元自治体の合意があれば良しとするのか、それとも地元住民の同意を求めるのか。もし前者となり、原発再稼動が強行されるようなことがあれば、同じ過ちに結びつきかねない。

【清水 秀生】

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