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未来トレンド分析シリーズ

未来産業国家・日本の武器は再生可能エネルギー戦略(3)
未来トレンド分析シリーズ
2012年2月28日 16:00
国際政治経済学者 浜田和幸

 IRENA総会の合間を縫って、総会出席のアメリカのパスカル国務省国際エネルギー担当特使、サモアのツズマアリイ天然資源・環境大臣とも会談した。
 さらには、ア首連のスルターン・ジャーベル気候変動担当外相補佐官、ガルガーシュ外務担当国務相とも会談し、さまざまな分野における2国間関係の一層の強化、地域情勢などについて意見交換を。その後、ザルーニー・ドバイエアポートフリーゾーン社長とも会談したほか、現地日系企業関係者と意見交換を行なうことができた。

_sora.jpg ア首連政府は、アブダビが世界の再生エネルギーの中核的拠点となることを目指している。2006年4月にはアブダビ・フューチャー・エネルギー社(マスダール社)を設立。同社がアブダビ空港近くの敷地面積約6平方キロメートルの土地に再生可能エネルギー技術を活用した持続可能な都市「マスダール・シティ」を建設中(最終的な完成は2025年の予定)ということで、視察することに。

 低炭素社会の構築を視野に10MW規模の太陽光発電プラントがグリッド経由でシティ内に電力を供給するほか、三菱重工業による電気自動車の運用実験が進められていた。たまたまエネルギー・サミットに参加しているスイスの代表団も、この未来都市を視察中であり、「日本の技術は素晴らしい」と、感嘆の声をあげていた。

 今回の中央アジア、中東訪問を通して、欧州の金融危機やイランの核開発危機の影響をひしひしと感じることになった。そんななか、欧米諸国の政治、経済、軍事的なプレゼンスが低下し、逆に中国、ロシア、インド、韓国という国々の存在感が急速に増しているのが印象的だった。

 資源争奪戦の予兆はあちこちで見られ、日本のもつ省エネや代替エネルギー関連技術、そこに「3・11」で発揮された絆を大切にする生き様を組み合わせる「創造的な価値観外交」を推進すべき時だと痛感。アブダビで建設の進む未来の実験都市でも、日本の存在感をもっと高める工夫が欠かせないと思われた。

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<プロフィール>
浜田和幸氏浜田 和幸(はまだ かずゆき)
参議院議員。国際未来科学研究所主宰。国際政治経済学者。東京外国語大学中国科卒。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。新日本製鉄、米戦略国際問題研究所、米議会調査局等を経て、現職。2010年7月、参議院議員選挙・鳥取選挙区で初当選を果たした。11年6月、自民党を離党し無所属で総務大臣政務官に就任し、震災復興に尽力。現在、外務大臣政務官と東日本大震災復興対策本部員を兼任する。


 
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