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蘇るか、"舟運都市・江戸"― 日本橋再生計画―(1)
社会
2012年3月27日 11:22

 江戸時代には、世界屈指の繁華街だった東京・日本橋。1673年に開業した三井越後屋呉服店から340年近く経った今も、日本橋に拠点を置く三井不動産が、地域と一体となって日本橋の再生に挑む。
 かつて「東洋のヴェニス」と呼ばれ、世界有数の盛り上がりを見せた日本橋の活気は蘇るのか。

<江戸時代には世界屈指の大通り>
 江戸時代の幕開けとともに架橋された日本橋の歴史はゆうに400年を超える。1673年、三井高利が、松坂から江戸に出てきて、「三井越後屋呉服店」を開いたのが日本橋。江戸時代中期の江戸の人口は120万人を超えていた。当時のパリの人口が約50万人、ロンドンが約90万人と言われ、江戸は世界でも最大級の街だった。日本橋は、その江戸の中心街であり、世界一の物流の拠点でもあった。
 その様子は安藤広重の浮世絵などで当時のにぎわいを垣間見ることができる。日本橋中央通りには、「三井越後屋呉服店」(のちの三越)や「白木屋」(のちの東急百貨店、現在はCOREDO日本橋)などの大型商店、両替商、問屋が軒を連ね、東海道、中山道など五街道のスタート地点として、大いに栄えた。現在の人形町付近、浜町河岸も、移転する前の吉原遊郭、芝居小屋、見世物小屋が並び、世界有数の歓楽街がここにあった。

<江戸のにぎわいを現代にも>
日本橋 現在の日本橋の中央通り沿いには、お茶と海苔の老舗、山本山(1690年創業)、刃物の木屋(1792年創業)など江戸時代から続く老舗が多く、その伝統の文化を受け継ぐ人々が今もコミュニティを形成している。重要文化財に認定されている三井本館の重厚さ、日本橋三越本店など歴史的な建造物が並び、路地に入ると、天ぷら屋、佃煮屋などが軒を連ね、落ち着いたたたずまい。古さと新しさが同居している。
 しかし、水辺に目をやると、記念碑的存在であるはずの日本橋も、首都高速の真下で、どこか薄暗さを感じさせる。1960年代、東京オリンピックに合わせて突貫工事で作られた首都高速が、日本橋川の上空を通ったことで景観が変わってしまった。
 
バブル崩壊後、99年に長く日本橋にあった東急百貨店が閉店。往時のにぎわいを失いはじめた日本橋に、三井不動産など地元の企業、団体が一体となって、立ち上がった。
 江戸期のにぎわいを日本橋に取り戻す「日本橋再生計画」を、2005年に本格始動させ、かつての世界一の大通りの復活に挑む。
 果たして、江戸期のにぎわいは、400年受け継がれる名だたる橋のたもとに戻るのか。

(つづく)
 
【岩下 昌弘】
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