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蘇るか、"舟運都市・江戸"― 日本橋再生計画―(2)
社会
2012年3月28日 07:00

<いよいよ本格始動>
無料のシャトルバス 現在ある日本橋の架橋は1911年。昨年、架橋100周年を迎え、本格的に官民一体となった「日本橋再生計画」も新たなステージへ。三井不動産は、05年に日本橋三井タワーを開業。ここには三井記念美術館が入っており、文化的な香りも漂う。10年に「COREDO室町」が開業したことで、街に回遊性が生まれた。それまで、老舗の客はその老舗だけで、髙島屋は髙島屋だけで買い物をして帰るという傾向にあったが、人の流動性が上がった。
 また、地元企業の協賛により日本橋近辺を周遊する無料シャトルバスを走らせたり、中央通りに花を植えたりするなど環境を整備。地元に根付く企業や商店が、一体となって、活気は戻ってきている。
 日本橋の良さを残しながら、新しさと伝統が混在しているのも魅力。「COREDO室町」の中には、開店当初、1日に約1,000杯も売れたという鰹節の名店「にんべん」(1699年創業)の提供する「日本橋だし場」などの老舗も入っている。長くこの街にあった伝統と新しさをコラボレーションさせることで、本来この街が持っている魅力を存分に引き出していく。

<舟運ネットワークで羽田から>
 江戸時代には河岸があり、日本中のさまざまな地から荷を積んだ舟がひっきりなしに入ってきていた日本橋。その舟運ネットワークを、現代にも復活させる。東京都中央区は区全域の面積に対し、水域の比率が18.3%を占める。この水辺空間を有効活用するため、整備に着手。11年に日本橋橋詰に船着場を設置。台東区、江東区、墨田区など周辺地域と連携し、"舟運都市・江戸"の姿を現代に蘇らせる取り組みを進めている。
 ゆくゆくは、日本橋を中心に、羽田空港と、東京スカイツリーを舟で結ぶことも検討している。シドニーの水上タクシーや、ヴェネチアのゴンドラでの周遊、バンコクのチャオプラヤ川を行き交う舟、ボートなど、水辺と都市が一体化した観光地は多い。
 浅草、秋葉原などが舟でつながり、水の上から東京を楽しめれば、外国人観光客にとっても魅力的。水運を生かした観光資源としても成り立ち、集客に効果を発揮するだろう。日本橋が江戸期から持っている水運を、復活の糸口として見出した。

(つづく)
 
【岩下 昌弘】
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