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九電が2012年度の経営方針を発表〜変わらぬエゴは許されるのか
社会
2012年3月29日 14:24

九州電力本店 28日、九州電力(以下、九電)は、記者会見を開き、2012年度の経営方針や電力供給計画などを発表した。4月1日から社長に就任する瓜生道明副社長は、1,200億円規模の経費削減を「現時点で精一杯の数値」としたが、リストラによる人件費の大幅な削減や、子会社などの資産を売却するといったいわゆる"聖域"には手を付けていない。九電は、12年度3月期で1,700億円の赤字になる見通しで、この状態が続くと、来年度は4,000億円規模の赤字も考えられる。このような経営危機に対して、九電が、原発再稼働以外の具体策を講じている様子は感じられなかった。

 また、九電が公表した12年度の供給計画では、夏の電力需給に関する数字が、すべて"未定"となっている。前述の経費削減の甘さや、夏の電力需給の予測のあいまいさに、「原発が再稼働すればすべて解決する」という九電側のエゴが見え隠れする。

 また、会見で瓜生副社長は、稼働から36年が経過する玄海原発1号機について「60年は運転できる」と発言。しかし、複数の市民団体から求められていた説明会も開かず、今月14日には、独自に人選した参加者だけを集めて「お客さまとの対話の会」(一般には非公開)と題した説明会を開くなど、老朽化した1号機のみならず、停止中の原発再稼動に対して、地元の理解が得られるような状況にあるとは思えない。

 さらに、4月1日に退任予定の眞部利應社長は、昨年10月の役員処分ですでに「やらせメール」問題の責任は取ったとし、今回の退任が引責辞任でないことを改めて強調した。自分たちの不祥事に対する"けじめ"を自分たちで「決着した」と判断し、電気利用者には、原発再稼動か、電気料金の値上げという二択を迫っているように見える。経営陣を刷新したところで、その体質に変化はなさそうだ。

【清水 秀生】


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