<ついに完成、待望のフルアルバム>
――ニューアルバム「サンキュー」のリリース、おめでとうございます。活動再開後ここ4~5年の集大成として満を持してのフルアルバムですが、まずは今のお気持ちをお聞かせください。
千綿 本当にようやく出せたな、と(笑)。全国リリースするフルアルバムは実に6年半振りです。ファンの方々もよく待ってくれたと思います。その6年半の間に一時活動を休止した時期もありましたが、1人で活動していくなかで、1つひとつの行動すべてが勉強になっていて、その分自分自身が強くなれた気がします。また、同時に、自分を支えてくれる人、モノに対して感謝の気持ちが溢れ出るようになりました。そういった感情を、このアルバムに詰め込みました。
――シングル曲「アイノウタ」「beginning」からライブのみで披露された楽曲、書き下ろしの新曲まで、聴き所が目白押しの1枚ですね。このアルバムはどういう思いでつくられましたか?
千綿 絶対に入れたい楽曲というのは数年前から固まっていました。その他は先ほど言ったように支えてくれるファンや関係者、すべてのモノに向けた感謝の言葉を表現しました。加えていうなら広い意味での"人間愛"を綴った楽曲もあります。また、身近な人や愛犬が亡くなったり、昨年起こった東日本大震災などから自然と"命ってなんだろう"と考えることが多くなってきて。そこから生まれた楽曲も入っています。
<震災を経て生まれる想い・音楽>
――昨年は、東日本大震災が起こり、日本中が騒然となりましたが、千綿さんは、アーティスト活動を通じてどのような取り組みをされましたか?
千綿 震災の1カ月後に東京でバースデーライブをさせてもらいました。やるかやらないかすごく悩みましたが、結果的に敢行して、売上の一部は赤十字に寄付させていただきました。ただ、そんな募金だけで本当に現地に支援していることになるのかと、アーティストとしても人間としても疑問に思ってきてしまって。
そんなとき(昨年5月)にツアーで仙台に行くきっかけがあり、足を伸ばして石巻や南三陸町まで行くことに。現地のNPO法人の方にかけあって歌える避難所をセッティングしてもらったんですけど、まだまだ震災の傷跡が生々しくて。そのライブのことはいまだに思い出します。すごく独特の空気で、口が裂けても軽々しく頑張ってなんて言えなくて...。
あんなに無力な瞬間は今まで経験したことがありませんでした。でもこの経験を後々に繋げられるようにしたいと思いました。その後はちょくちょく支援物資を届けるお手伝いをしたり、復興祭に唄いに行ったりと自分ができる範囲のことをやっています。
――実際そういった震災の影響を受けてつくられた楽曲などはありますか?
千綿 『いのちたね』がそうですね。先ほども言ったように声を大にして頑張れなんて言えませんから―。ただ...、やっぱり唄うたいとして、ささやかでも「希望」を感じてもらえるようなエールソングをつくりたいなぁと思って。例えるならコーンポタージュスープのように胸をじんわり温めてくれる、そんな心のサプリメントのような楽曲になりましたね。
――最後に読者に向けて一言メッセージを!
千綿 僕も1人でレーベルを立ち上げて活動しているんですが、ここ数年で、経営することがどれだけ大変か、厳しいかがわかりました。ただ、1人と言いながらも本当にさまざまな方々に支えられていることは確かで、多くの人と関わるほど感謝の気持ちが溢れてきています。どれだけ厳しい状況でも、好きなことを仕事にできていることは財産だと思います。仕事のなかでは何をしても無駄なことは1つもないはず! 皆さんで一緒に日本を元気にしましょう!
■NEW ALBUM
『サンキュー』
価格:3,000円(税込)
品番:MUKU-6905
※now on sale
■「別冊UTA-KAI vol.48」
開催日:6月17日(日)
会 場:天神VIVRE HALL
<プロフィール>
千綿偉功(ちわた・ひでのり)
佐賀県出身。1994年ユニット・CHASEにて東芝EMIよりメジャーデビュー。'98年よりソロデビュー。日本テレビのニュース番組「きょうの出来事」のエンディングテーマ「祈り」などさまざまなヒット曲をリリース。'08年には佐賀でのチャリティーライブ・HOMEを発起するなど全国各地でライブ活動を展開する孤高の唄うたい。
オフィシャルサイトURL:http://www.chiwata.net/
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