<では何をすればいいのか?>
節電させるべき対象は事業者だ。しかもそれは困難ではない。
東京で最大の消費の伸び率を示しているのは「オフィス」だ。その電気消費の内訳は、エアコンが45%、照明が21.3%、コンセントが21.1%となっている。エアコンは15年前のものと比べて、今のものは半分まで消費を減らし、ガスヒートポンプを選択すればさらに1/10に下げられる。だから15年前のエアコンをガスヒーポンに変えると、経費が浮いて電気消費は1/20に下げられる。
さらに照明は、海外でよく見かける反射板がステンレスでピカピカしているものにすると、天井に反射していた分がトクになり、半分の電気消費で同じ明るさになる。もし初期投資に困るようなら、ヤマダ電機の「あかりレンタル」を申し込んで条件に合えば、タダでLEDに変えてもらえる。しかもレンタルだから損金で落とせる。
だからトクしながら節電できるのだ。このあたりは日本中にPPSという選択肢を広げた「電気をカエル計画」に詳しく書かれているのでそれを見習うといい。
それ以上にすべきことがある。
東京電力が示した「節電を促すために、使用量が多い夏の午後1時から4時の時間帯」に、『節電すればするほど割安になる料金設定を【事業者に】導入すればいい』のだ。
これは逆に「消費を増やせば値上がり」になる。しかし逆に節電すればトクになるので、ヤマダ電機の仕組みを、家電量販店各社が一斉に作ることにつながっていくだろう。
ヤマダ電機の『照明』の仕組みそっくりに、ガスヒーポン、冷蔵庫、自然エネルギーでも実現可能だからだ。
いまや、電力会社から電気を買うよりも、太陽光などを利用して自分で発電したほうが、送電線(グリッド)から買うより安い値段になった。同じ値段になることを「グリッドパリティ」というのだが、要は賢く対応すれば、今より電気料金を安くすることができるのだ。それも「DMM.com」などを参考に、自分で調べてみてほしい。
*ただし「グリッドパリティ」は、価格に対する概念なので助成金なども含んでいる。つまり恣意的な概念であることには注意が必要。
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<プロフィール>
田中 優 (たなか ゆう)
1957年東京都生まれ。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。現在「未来バンク事業組合」「天然住宅バンク」理事長、「日本国際ボランティアセンター」 「足温ネット」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表を務める。現在、立教大学大学院、和光大学大学院、横浜市立大学の 非常勤講師。『シリーズいますぐ考えよう!未来につなぐ資源・環境・エネルギー①~③』(岩崎書店)、『原発に頼らない社会へ』( 武田ランダムハウス)など、著書多数。
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