5月21日、残念ながら福岡は雨天で地上から日食を観察することはできなかった。加えて福岡は部分日食。「あまり興味ない」という人も少なからず存在した。ところが、そうした人も一部では他人事ですまない事態となっていた。ある小学生の保護者によると「学校通信に通学中の日食観察は危険なのでさせないでほしい趣旨の告知があった。」という。クラスでは観測をしないとのことだったので用意していなかった。言われてみれば好奇心の強い子供は足を止めて太陽を直視しかねない。考え直して日食メガネを購入することにした。以前店内で見かけたフォトプリント店に立ち寄ったが売り切れとのこと。それではと最寄りのメガネ店に行ったがこちらも売り切れ。少し不安になり大手ディスカウント店まで足を伸ばしたがこちらでも購入することはできなかった。ここへ至って「安易に考え過ぎていた」と気付く。日食メガネは言うならば「期日商品」。日食を終えて在庫が売れる期待はほとんどない。各店とも売り切り前提で仕入れるのは当然だろう。
ここは消費者意識を変えて、書店をあたることにした。日食メガネをセットにした雑誌ならば残っているかもしれないと考えたからだ。実際に大手書店でようやく見つけたが、残っていたのは図鑑。陳列用の2冊で高い方は4,000円を超える。この時点でもはや通常のメガネはどこにもないと覚悟した。
ところが、20日の午前中になっても在庫を持っていた店舗があった。博多駅のヨドバシカメラは特設のコーナーで販売していたという。取り置きをしないので飛び込むように入店し購入したのが20日の夕方6時過ぎ。ヨドバシカメラが在庫を残すリスクを覚悟で大量確保していたことが幸いした。
ところで、どうやってヨドバシの在庫情報を得たのか。「ダメ元で東急ハンズに電話したところ、在庫は売り切れていたがその旨を丁寧に教えてくれた」という。「品揃え」の東急ハンズが在庫を持っていなかったのはぬかったかもしれないが、「他店情報なのに伝えてもらって助かった」と消費者の喜びはひとしおだ。
日食メガネはさまざまな業態の店舗が販売し、小売業の垣根がなくなっていることが鮮明となった。一方で、生き残っていくのは業態でなく個店の力量だということも知らされる端緒となった。
<日刊マックス流通のご案内>
日刊マックス流通は沖縄を除く九州地区の食品スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアなどの小売業の情報を、土日祝日を除く毎日タイムリーに配信しています。現在、1カ月間に限り、無料で配信させていただきます。無料試読希望者は、下記のメールフォームにてお申し込み下さい。
※記事へのご意見はこちら