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となりの新華僑・華人の知恵

「となりの新華僑・華人の知恵」番外編~ "新"「和僑」のすすめ!(3)
となりの新華僑・華人の知恵
2012年8月21日 07:00

<"冷やかし"で終わる日本の「転職相談会」>
0821_kaimaku.jpg さて二日目の始まりである。朝、7時前に集合した我々は、5台のバスに乗り込み、一路、開幕式の会場となる長春国際会議場に向かった。
 記者は日本で人材交流に関するイベントに多数の参加経験があるが、これほど立派な格式のものは経験がない。正面にとても長い机が用意されており、その中央には、中国共産党吉林省委員会の副書記である王儒林氏が座り、その周囲を国務院や科学技術協会の主任、書記クラス、中共組織部の人材局長が固める。

 セレモニーは9時から開始され、20人近い来賓全員がスピーチをしたので、12時近くまでかかった。以外にも、日本人が一人混じっていた。明治大学菊池端夫准教授である。経歴によると菊池先生の専門は公共政策ということであった。

 セレモニー終了後、我々はまたすぐに交流会の会場となる長春華天大酒店に戻った。「東北亜高端人才峰会」は午後2時から開始された。
 会場に入って驚いたのはそのレイアウトである。

 読者にご理解頂けるように、先ずは日本の人材交流イベント「転職相談会」についてからお話したい。日本の場合は、北海道から九州まで、主催者は変わっても手法に変化はない。

0821_uketuke1.jpg 基本は、「気軽に会場においで頂きたい」というスタンスである。当日、受付に行き、5分程度で書ける受付用紙に、所定事項を書き込めば、簡単に入場できる。これは、実際の成果よりも、会場の入場者数が主催者にとって重要だからである。その人数の多さで、次回の出展企業の数が決まり、お金が集まるからである。レジメ等、詳細資料を持たずに気軽にブースを回るので、人材、企業側双方とも、"冷やかし"レベルで終わってしまうのは当然の成り行きである。事実、日本の人材交流イベント「転職相談会」はインターネットの影響を大きく受けたとはいえ形骸化して久しい。

 記者は、以前アメリカの人材紹介や転職事情に関して調査したことがある。アメリカはもっとオープンだ。例えば、ラスベガスなどで開かれる、電機業界、化学業界、自動車業界等の国際イベントの展示会場の片隅には必ず転職相談ブースが設けられる。こちらは、詳細資料を持参しているもの、いないもの様々であるが、何よりも人材の真剣さが半端でない。企業側の意欲も半端でなく、ブースを出している会社(人材紹介ブースではない)の人事担当、事業担当が、直接人材を勧誘している。もちろん、"冷やかし"は一つも見られない。とても、ストレートでダイナミックだ。

 日本の場合は業界の国際イベントの展示会場には、人材紹介会社のブースはない。それは、主催者が人材紹介会社の出展を許可した場合、企業が出展しなくなり、ブースの数が激減し、お金が集まらなくなるのだ。しかし、当の社員は、毎日の様にインターネット、人材紹介会社などを通じて転職活動をしている。

 考え方として、社員の転職活動を阻止することに知恵を絞るより、自分の会社を社員が転職しない「魅力ある会社」にする方が大切と思うのは記者だけであろうか。

(つづく)
【金木 亮憲】

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