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濱口和久「本気の安保論」

民主党政権と衆議院の解散
濱口和久「本気の安保論」
2012年9月26日 10:22
日本政策研究センター研究員 濱口 和久

<盛り上がりに欠けた民主党代表選>
 22日、野田佳彦首相が民主党代表に再選された。自民党も26日には新総裁が誕生する。今回の代表選は、当初より盛り上がりに欠け、マスコミの注目度も低かった。
 野田首相以外の3人の候補者(原口、鹿野、赤松氏)も、賞味期限の切れたような候補者ばかりで、国民の関心は自民党総裁選に集まっている。
 衆議院の任期が残り1年となるなか、民主党政権に対する国民の支持率が好転する要因は何もない。次期総選挙では、再び政権交代が行なわれ、今回選ばれる自民党総裁は、首相となることが予想される。自民党総裁選に関心が集まるのは当然かもしれない。

<解散を先送りする野田首相>
kokkai.jpg 民主党は解散になれば、間違いなく政権の座から転落することは誰の目にも明らかであり、民主党衆議院議員の多くは、任期満了での総選挙を望んでいる。
 彼らが任期満了を望むのは勝手だが、民主党政権がこのままズルズル続けば、無能な民主党議員に多額な歳費(給料)が払い続けられることになり、税金の無駄遣いそのものだ。
 野田首相は、鳩山由紀夫、菅直人と続いた無能な首相よりかは少しマシかと思ったが、尖閣国有化決定後の対応、人権擁護法案の閣議決定などを見れば、鳩山、菅と同じレベルに見えてしまう。
 国民は先の総選挙で、民主党に期待し投票した。しかし、この3年間、民主党政権は国民の期待を裏切り続けてきた。何ひとつ国民との約束であるマニフェストの政策を実現していない。
 再選された野田首相の最大の使命は、早期に解散することである。もうこれ以上、民主党に政権を任せるわけにはいかないのである。

<橋本維新は日本を変える?>
 橋下徹大阪市長が代表を務める日本維新の会(以下、維新の会)は、10月から全国遊説を開始する。すでに維新の会には自民、民主、みんなの党の国会議員9名が参加、参加予定を表明している。
 維新の会は、橋下市長のカリスマ性で高い支持率を維持してきたが、最近は、竹島の「日韓共同管理」発言に代表されるように、問題発言も多く、支持率も一時期よりも低下している。
 次期総選挙で、維新の会が擁立予定の候補者の顔ぶれを見ても、期待できそうな人材はほとんどいない。現在の民主党の一期生議員の二の舞いになるような人物ばかりだ。維新の会が目玉候補としている東国原英夫前宮崎県知事、中田宏前横浜市長などは、維新の会の支持率をプラスにするどころか、逆にマイナスにするだけである。参加表明した国会議員のなかでは、まともなのは上野宏史参議院議員ぐらいである。
 また国民は、維新の会の破壊力に期待しているかもしれないが、維新の破壊力が本当に国民にとっての改革に繋がるか、甚だ疑問だ。
 『維新の八策』にしても、民主党のマニフェスト同様に、実現性を疑問視せざるを得ないし、内容にも問題点が多い。
 日本新党以降、いくつもの政党が誕生しては消えていった。みんなの党などは、すでに賞味期限が切れた状態であり、解党もしくは、消滅する可能性が大である。
維新の会も同様に、橋下市長のカリスマ性がなくなれば、消えていく運命にあるだろう。維新の会への過大な期待は禁物である。

<自民党に期待できるのか>
 自民党は、この3年間の野党時代をどのように過ごしてきたのか。自民党は保守らしさを取り戻したのか。その答えは、今回の自民党総裁選で、誰が選ばれるかを見れば、自ずとわかるだろう。自民党が本気で政権を取り戻す気概があるのであれば、保守らしさを鮮明に打ち出す人物を新総裁に選ぶべきである。
 民主党の支持率が低下しても、自民党の支持率が大幅に上昇する環境になっていない。維新の会の影響もあるかもしれないが、自力で支持率を上させるためにも、自民党は保守らしさが必要なのである。
 自民党は、民主党政権を解散に追い込む気があるのか、ないのか。新総裁のお手並み拝見だ。

<プロフィール>
hamaguti_p.jpg濱口 和久 (はまぐち かずひさ)
昭和43年熊本県菊池市生まれ。防衛大学校材料物性工学科卒業。陸上自衛隊、舛添政治経済研究所、民主党本部幹事長室副部長、栃木市首席政策監などを経て、テイケイ株式会社常務取締役、国際地政学研究所研究員、日本政策研究センター研究員、日本文化チャンネル桜「防人の道 今日の自衛隊」キャスター、拓殖大学客員教授を務める。平成16年3月に竹島に本籍を移す。今年3月31日付でテイケイ株式会社を退職し、日本防災士機構認証研修機関の株式会社防災士研修センター常務取締役に就任した。『思城居(おもしろい)』(東京コラボ)、『祖国を誇りに思う心』(ハーベスト出版)などの著書のほかに、安全保障、領土・領海問題、日本の城郭についての論文多数。5月31日に新刊「だれが日本の領土を守るのか?」(たちばな出版)が発売された。 公式HPはコチラ


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