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発信!北九州

目指すは新たな産業の創出(後)~自由民主党 前衆議院議員 三原朝彦氏
発信!北九州
2012年10月10日 10:32

 ――是々非々で対応できる点はありますか。

mihara_1.jpg 三原 非正規雇用労働者の増加は、将来的の社会の安定化に悪影響をおよぼしかねません。そのため、年金問題におけるベーシックインカム(最低限所得保障)については、賛同できる部分もあります。
 
 実は、非正規雇用労働者の生活やその老後について、私も若い頃には「自己責任」と突き放してきました。ただ、年を取れば取るほど、世界を知れば知るほど、考えが変わったというのが正直なところです。個々人ができることはほんのわずかしかありませんし、いくら向上心があっても、スタートラインが違えば世の中は平等ではありません。そんな世界のなかで、日本だけは、ある程度のレベルで最後は国が面倒を見てあげてもいいのではないか―そう思うようになったのです。そういった思いから、消費税による全額税方式とベーシックインカムの導入が望ましいと考えています。

<求められる都市再興と、格差解消の両立>
 ――長年取り組んでこられた課題に、アフリカ・南北問題がありますね。

 三原 今では流行らない話かもしれませんね。学生時に初めてエチオピアを訪ねて以来、富める国と貧しい国の差をこの目で見てきました。抱いた手のなかで天然痘の赤ちゃんが亡くなっていく様子に、「人間は平等につくられていない」「少しでも彼らの助けになりたい」と思ったのが、すべての政治活動の原点です。若さゆえの憤りもありましたが、以来、途上国の発展のために、私なりに取り組んできました。

 ――アフリカ諸国に対する支援のあり方を、どう見ていますか。

 三原 支援がなくなれば再び貧困に戻ってしまうのでは、意味がありません。恒常的に富を生み出すようにするためには、その国の特性を見出したうえで、これを世界に向かって継続的にアピールする手助けが必要になってきます。しかも、その関係を長期間保ち続けようと思えば、やはり開発途上国と我が国が、ともに「ウィン・ウィン」の関係でなければなりません。

 ――他方で、北九州の産業再生に対する地元の期待も大きいものがあります。

 三原 たとえば、世界的に需要が急増しているレアメタルですが、アフリカに眠る資源は、レアメタル問題と貧困問題を解決する可能性を持っています。北九州には、新日鐵や三菱化学といった親和性の高い企業がありますし、安川電機はサーボモーターの分野で世界最先端の技術を持っています。ここをマッチングすることで、北九州と相手国の双方に新たな産業を興し、あるいは最先端の産業を呼び込む突破口にならないかと考えています。

 現職時、私は秋田大学と組んで、アフリカ・ボツワナとの関係を築いた経験があります。その際に提案した「鉱山学部」が始まろうとしている大学もあり、留学生はボツワナと日本の鉱山企業をつなぐ架け橋になってくれるでしょう。次の選挙では、長年取り組んできたこの分野での実績を活かしながら、北九州の産業再生構想を提案したいと考えています。

(了)
【文・構成:田口 芳州】

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<プロフィール>
mihara.jpg三原 朝彦(みはら・あさひこ)
1947年5月、福岡県生まれ。福岡県立東筑高校を経て一橋大学・カナダカールトン大学大学院修士課程修了。父・三原朝雄氏の秘書をつとめながら86年の衆院選初当選。以降、通算5期衆議院議員を務めるも、09年の衆院選で落選。国際問題に造詣が深く、党国際局長などの経歴を持つ。


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