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日本の経済力低下と覚醒する経済・カンボジアでのビジネスチャンス(2)
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2012年11月14日 15:37

<経済発展を支える背景>
 カンボジアは、インドシナ戦争(ベトナム戦争)でアメリカに勝利したこと(1975年)やその後のポル・ポト時代などの印象が強く、いまだに社会主義の国と思っている人が多いようだ。しかし、1993年、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の監視下で行なわれた第1回総選挙以来、一貫して日本と同じ立憲君主制の民主国家であり、二院制の民主議会(上院と国民議会)による議院内閣制をとっている。現在は、前国王シアヌーク殿下の子息ノロドム・シハモニ国王、そして人民党のフン・セン氏が首相を務めている。

 フン・セン政権は、毎年のように変わる日本の政権とは違い、アジアで最も安定した長期政権となっている。また親日的であるが、その理由として次のようなことが考えられる。(1)地雷撤去やインフラ整備などODAやNGO活動の供給国として、日本が世界最大の実績を持つ。(2)内戦終了時からポル・ポト裁判まで、UNTAC停戦監視、民主選挙を含む人員配置、資金提供など和平工作、平和構築に向け協力している。(3)植民地宗主国フランス、インドシナ戦争の敵国アメリカ、ポル・ポトを支援した中国、歴史的に領土紛争のあるタイ・ベトナムなどへの反発。

 このようなことから、日本からの安定した支援と日本企業の進出が最も好ましいものと考えられている。しかし、現状ではカンボジア国民や政府の期待とは裏腹に、日本企業の進出や投資額は、中国、韓国はじめ他国と比べあまりにも低い(【表1】【表2】参照)。

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 CMCがカンボジアの地雷問題に取り組んで14年、この間に地雷被害者の数は6分の1に減少した(1998年1,715人→2010年286人)。同時にカンボジアの負の遺産といわれてきた内戦と、ポル・ポトによる虐殺が終結した結果、現在のカンボジアの人口構成は【表3】のように、高齢者の数を若年層が圧倒的に上回る平均年齢22.9歳ということになっている。これからの生産・就労人口が多いことは、カンボジアの発展の非常に大きな要因である。一方、経済の発展を1人当たりのGDPで見ると、【表4】のように、最貧国ながら約3倍に伸びていることがわかる。

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 経済視察ツアーでは、その実態を体感し、日本とりわけアジアに向けてのゲートウェイといわれる福岡の経済人のカンボジア進出のきっかけになれば、との思いがあった。

(つづく)

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▼関連リンク
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<プロフィール>
大谷賢二(おおたに・けんじ)
カンボジア マーケティングコンサルタント 所長
 九州大学法学部卒。1998年よりカンボジアでの地雷撤去、被害者救済支援、学校建設などを行なう。去年の3.11以降、国内での募金が東北に集中した結果、カンボジアでの経済発展に目を向け、合弁会社を設立。日本企業のカンボジア進出のコンサルなどを行なっている。アジア人権賞、アジア貢献賞などを受賞。カンボジア政府より国家建設第一党勲章を授与される。


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