自民党・新人の井上貴博氏(50)と民主党・前職の松本龍氏(61)がしのぎを削る展開となっている衆院選・福岡1区。両氏のほか、みんなの党・新人の竹内今日生氏(38)、共産党・新人の比江嶋俊和氏(65)、無所属・新人の犬丸勝子氏(57)と候補が乱立するなか、代々築き上げた強固な地盤を博多に持つ井上氏は、民主党への逆風にさらされる松本氏にとって一番手強い相手のようだ。
11日昼、苦戦する松本氏の元へ歌手・松山千春氏がコンサートツアーの合間をぬって応援に駆けつけた。松山氏は新党大地の有力支援者として知られるが、松本氏とは友人関係にあるという。松山氏が参加した、松本氏の個人演説会場は立ち見が出るほどの超満員となった。
松山氏は応援演説で、松本氏が環境相時代、2010年10月に開かれた「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」で議長を務めたことを実績として語った。先進国と発展途上国の間で、利益の配分と生態系の保全をめぐって議論された会議を、松本氏がとりまとめ、議長案が「名古屋議定書」として採択されたとして高く評価。「政治の恩恵を受けるのは主権者たる国民、みなさん1人ひとり」「国民に政治の恩恵があって、初めて日本は民主国家だと思います。それをやり遂げるのは、民主党の松本龍」などと支持を呼びかけた。なお、この後、松本氏と松山氏は、上川端商店街を支援者らとともに練り歩いた。
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