<再生可能エネルギーは国を救う>
電力の柱のひとつを失いかねない状況になった。原発に変わるエネルギーは一朝一夕には築けないだろう。そんな中で希望の光を放っているのが再生可能エネルギーだ。再生エネ、とくに身近なものといえば太陽光発電は、今、すさまじい躍進を遂げている。
2012年4月から11月までに運転を開始した再生可能エネ発電設備容量は140万キロワットを超えた。うち、9割以上を占めているのが太陽光発電によるものだ。原発1基がおよそ100万kW/時の発電能力であるから、容量自体は1.5基分となったのだ。年度末の駆け込み需要も見込めることから、200万kW以上にまで至る可能性も十分にある。
このラッシュの後押しとなったのが7月にスタートした再生エネ固定価格買取制度である。太陽光は1kW当たり42円と言う高額で20年間の売電が可能となった。電力問題をどうにかしたいという大義に、42円という欲が加わり爆発的に伸長したのである。
制度自体は、再生エネが普及するほど電気代が上昇するという、欠陥だらけのものだが、電気代の上昇は、再生エネ導入のモチベーションとなり得るものだから、再生エネ普及という側面で見れば決して悪いものではない。しかし、電力を自分でまかなう時代がそこまでやってきているのである。すると、使われなくなった電力を買い続けなくてはならない電力会社は、一体何を売ることになるのだろうか。究極的なこの疑問への答えは、いまだによく分からないが、それでも再生可能エネルギーには将来性を感じる。
日本列島に降り注ぐ太陽光で電力がまかなえるようになれば、石油を買うためにアラブ諸国に流れていた分のお金を国内にとどめることができるようになる。また、太陽光発電の技術の多くは国内で完結することができる。パネルが売れれば売れるほど、国内の企業が儲かり、お金が動くようになるのだ。加えて、設置施工は多くの場合、地場企業が請け負うことになる。大企業の懐と同時に、地場にもお金が回るようになる。ともすると、デフレ脱却の糸口になるかも知れない。そこまで行かなくても、多少なりとも生活が豊かになるかも知れないのである。
また、再生可能エネの普及は、新たなビジネスの創出にも役立つ。たとえば、かつては重要視されてこなかった発電機のメンテナンス業務などは、今後期待できる成長分野となるだろう。買取制度が導入した当初、メガソーラー発電所のファンド化と、屋根貸しビジネスの展開は予測していた。それ以外にも、おそらく多くの可能性が秘められているだろうと思われるのだ。たとえば市町村の遊休地活用コンサルタントであったり、省電力化の技術会社であったりといったような企業が新たに興るかも知れない。近年見たことがないほどの有望ビジネスなのである。
それもこれも42円が下支えしているのだ。政府にはぜひとも、あと数年程度はこの水準を維持してほしいと思う。その結果、思いもよらぬ落とし穴があるやもしれぬが、泥沼にはまって淀んでいるよりも、動きがある方がずっといいように思われるのだ。
再生可能エネルギーは、新エネも含めて、ぜひともより伸びていってほしい分野である。
原発を考えると暗いことが多い。しかし、災い転じて福となすこともできる可能性はある。新たな希望もきっとあるはずだ。2012年は選択のときだった。2013年は新たな一歩を刻む年であってほしいと願っている。
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