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日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ

臨床医から栄養学科の教授へ転じたわけとは!(5)~田川辰也氏
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2013年1月18日 07:00

<世紀の大発見"NO"(体内のニトログリセリン)!>
 ――先生を結果的に栄養学へ導いたご専門の研究に関して、分かりやすくご説明頂けますか。

tagawa.jpg 田川 私は、九州大学、琉球大学そして現在まで一貫として、「動脈硬化」および「血管内皮機能」に関する研究をしています。

 血管は三層に分かれており、一番内側にある血管内皮細胞が血管を動脈硬化から守っています。血管内皮細胞はアミノ酸のL-アルギニンから一酸化窒素(NO)を作り出し、そのNOが血管平滑筋を緩め血管を広げるのです。血管は収縮するより拡張するほうがよいからです。

 私は、1993年から「血管内皮機能」の研究をしていますが、この「血管内皮機能」やNOの存在自体はとても新しい概念です。98年にファーチゴットとイグナロの2人がこの研究でノーベル医学・生理学賞を受賞するまで、医師でさえ知らない人もいました。「世紀の大発見」と言われています。簡単に言いますと、狭心症の時に、ニトログリセリンC 3 H 5 (ONO 23を飲むことはご存じと思いますが、NOは人間が自分の身体のなかで作り出すニトログリセリンと言えるものなのです。実は、血管内皮細胞がNOをいかに多く産生するかが重要になのです。

 九大のころに、心筋梗塞、高コレステロール血症の患者を調べて、NOの産生が悪いという事に気づきました。動脈硬化を起こしている人は、血管内皮機能が悪く、NOの産生が低下しているのです。血管内皮細胞が機能不全になり、さらに進んだものが動脈硬化だからです。いったん動脈硬化になってしまうと動脈硬化が退縮するのは難しい。しかし、血管内皮機能障害の段階であれば、正常の血管に回復することが可能です。したがって、血管内皮機能障害の状態で血管内皮機能を改善させることが大切になるのです。

 栄養学科に移ってからの研究になりますが、いわゆる健康食品の1つで、医師が褥瘡(じょくそう)予防に使う、アイソカル®・アルジネード®というアルギニン滋養飲料があります。日本人は平均7グラム程度のアルギニンを取っているのですが、これを飲むことによって、さらに2.5グラムのアルギニンが摂取できます。そこで、若年健康成人に、4週間、1日一本のアイソカル®・アルジネード®を摂取してもらいました。つまり、通常人の約3割増しでアルギニンを摂取してもらったわけです。

 4週間のアイソカル®・アルジネード®摂取後にプレチスモグラフで前腕動脈血管の内皮機能を調べた結果、NO産生が増加していることが分かりました。

 九大での研究で、上腕の動脈にアルギニンを注射することにより、血管内皮細胞からのNOの産生が増加し、前腕血流がよくなることはわかっていました。注射の継続は無理ですが、飲み物であれば継続が可能になるわけです。アルギニンはNOの基質(材料)なのでそれを増やせばNOの産生も増えるのです。

 ――それは吉報ですね。アルギニンがたくさん入っているいわゆる健康食品は他にありますか。

 田川 飲み物としてはアイソカル®・アルジネード®とアルジネード®ウォーターがあります。他にゼリーやカプセルのサプリもあります。しかし、さらに考えを進めますと、アルギニンが多く含まれている食品を食べれば良いことになります。アーモンドに代表される豆類には多く含まれています。

 問題は、アーモンドばかり食べるわけにはいかないです。アーモンドをたくさん取り過ぎれば高コレステロール血症になる可能性もあります。こっちを立てればあっちが立たずとも言えます。将来的には、食事のメニューのなかで、うまく摂取できるようになれば良いと思います。

(つづく)
【文・構成:金木 亮憲】

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<プロフィール>
tagawa_pr.jpg田川 辰也氏
1989年九州大学医学部卒業、九州大学医学部循環器内科に入局、日本学術振興会特別研究員としてシドニー大学に留学(1997年7月~1999年12月)、北九州市立医療センター循環器科部長を経て2002年琉球大学医学部医学科臨床薬理講座助教授。2006年西南女学院大学保健福祉学部栄養学科教授に就任、現在に至る。

日本循環器学会認定循環器専門医、日本高血圧学会認定高血圧専門医(特別正会員、評議員)他所属学会多数。2000年第5回ファイザー循環器病研究助成「自律神経と高血圧」(優秀賞)、2004年第9回ファイザー循環器病研究助成「自律神経と高血圧」奨励賞他受賞多数。


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