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地域経済は国内資金で再生 大きなうねりで活躍するファンド(中)~(株)ジェイ・ウィル・パートナーズ
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2013年3月19日 07:00

 東京に本社を置き、全国各地の地場企業の再生に奔走する(株)ジェイ・ウィル・パートナーズ。外資系をまったく入れず国内資金だけで組成する地域再生ファンドの運営を通じて、企業再建を陰から支えてきた同社の実像に迫る。

<福岡経済のうねりを演出>
 実は、JWPと福岡との因縁は深い。というのも、JWPが03年9月に第1号として組成した事業再生ファンド「ジェイ・ウィンド・ワン」(200億円規模、10年6月運用完了)は、福岡銀行と組んで創設されたからだ。ファンドを核とした企業再生の構想は、同行が同年4月にスタートした新三カ年計画の目玉として盛り込まれていた。同行の中小企業向け再建を同ファンドが買い取り、バランスシートの再構築などを通じて事業再生を図るという再生スキームは当時、地銀が主導するケースとしては初めてで画期的だった。

TORIUS_1.jpg 2年後の05年5月には、福岡県久山町の大型商業施設「トリアス久山」を運営していた(株)トリアスとJWPが組み、保有する建物を流動化。その原因は、トリアスが背負っていた数十億円と言われる借入金の返済によるバランスシートの改善にあった。JWPなどが設立した特別目的会社(SPC)に、トリアスは地上権・建物所有権・営業権などの受益権を約100億円で売却し、開業以来の借入金を一掃して財務体質を立て直した(その後、JWPは受益権を08年8月にアメリカ系不動産ファンドのラサールインベストメントへ売却)。

 さらに06年10月、今度は福岡銀行が九州親和ホールディングスと資本・業務提携すると発表。その際、同行とJWPを引受先とする総額300億円の第三者割当増資を実施した。福岡銀行が普通株70億円、JWPが管理するSPC(合同会社KSFGパートナーズ)が優先株230億円を引き受け、九州親和HDの貸出債権のうち1,000億円分を、ふくおか債権回収(福岡銀行が03年5月設立したサービサー)および新たに組成した再生ファンドに譲渡。これにより、九州親和HDは福岡銀行傘下に加わり、再建を目指すことになり、一方の福岡銀行は九州一円の広域展開の橋頭堡を築くことになった。

 以上の通り、JWPは福岡の企業再生に深く食い込み、福岡経済の活性化と同時に金融再編という大きなうねりを演出する役割も果たしていた。

(つづく)
【大根田 康介】

≪ (前) | (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
代 表:佐藤 雅典
所在地:東京都千代田区有楽町1-7-1
設 立:2003年4月
資本金:2億7,000万円


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