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直撃インタビュー

400万人の来場者を目指す!ハウステンボス代表・澤田秀雄氏(2)
直撃インタビュー
2013年5月29日 07:00

 大手旅行会社HIS創業者の澤田秀雄氏がハウステンボスの支援を決めてから、今年4月でまる3年が経過した。当時は誰もが再建は困難だと感じるムードが漂っていたが、さまざまなイベント実施や社内体制の見直しなどで、見事に黒字へ転換。ハウステンボスの新たな可能性を次々と再発掘してきた澤田社長に、3年間の振り返りと今後の見通しについて語ってもらった。

<顧客の心をつかむために>
 ――画期的なイベントを次々と生み出していますが、どのような過程で決められているのですか。

 澤田秀雄氏(以下、澤田) まず「お客さまにどれだけ喜んでいただけるか」、そして「ディズニーランドやUSJなどほかではやっていないか」ということが大事です。ジェットコースターやパレードなど彼らと同じことをしても、資本力や規模がまったく違いますから面白さで負けてしまいます。だから、「100万本のバラ」や「1,000万個のイルミネーション」など、ディズニーではできないこと、そしてお客さまが感動すること、喜ぶことに絞ってイベントは企画しています。あと「日本一」「世界一」というのも基準の1つです。

 当然、失敗するイベントもありますから、それは次回からしないか、もしくは改良して継続するかという判断が必要になります。ただ、年を追うごとに良くはなってきていると思います。最初は700万個だったイルミネーションが、昨年は1,000万個まで増えました。今年は「光のスケートリンク」を始めますから、もっと良くなります。これは日本初だと思います。ただ数を増やすだけでなく、中身を面白くしていく、進化させていくことが大事です。

 ――やはり昔のハウステンボスと比べて、夜の集客力が強くなったというのが大きく変わった部分の1つだと思います。

sawada_1.jpg 澤田 たしかに、昔は夜に行っても誰もいませんでした。店も閉まっていて怖かったですよね。だから、思い切って「スリラーファンタジーミュージアム」というお化け屋敷ゾーンをつくって、今では人気のアトラクションになっています。この夏にも1つコンテンツが増えますが、私は世界一のスリラーゾーンだと思います。夜は前に比べて元気になりました。「光の王国」を開催しているときは、夜の方が来場者は多いくらいです。これからは昼も夜も集客できるような「イベントの二毛作」を考えていきたいと思います。

 ――澤田社長の著書『運をつかむ技術』のなかで、「気」の話をされています。人間が持つ「気」というものはあると思いますが、私は個人的にその場所が持つ「気」もあると思います。3年前と比べて、ハウステンボス自体の「気」が軽く明るくなったと思います。

 澤田 やはり、何事も「気」というものはあります。「元気」とか「景気」もそうですね。「活気」があるところに人は集まります。以前は来場者が141万人くらいまで減っていたようですが、今では200万人を見込めるまで増えてきました。これから300万人、400万人を目指します。前期の経常利益30億円は、今期は半期でほぼ達成しました。通期では60億円に届くでしょう。来期は100億円になるかもしれません。何で誰もこんな良い仕事をしなかったのか不思議なくらいです。

(つづく)
【聞き手・文構成:大根田 康介】

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<COMPANY INFORMATION>
所在地:長崎県佐世保市ハウステンボス町1-1
設 立:1992年3月
資本金:15億円
売上高:(12/9)152億5,500万円

<プロフィール>
sawada_tp.jpg澤田 秀雄(さわだ・ひでお)
1951年、大阪出身。73年、旧西ドイツ・マインツ大学留学。帰国後の80年、(株)エイチ・アイ・エスの前身となる(株)インターナショナルツアーズ設立。96年、スカイマークエアラインズ(株)設立、同年、ウォーターマークホテルグループの会長に就任。その後、証券・銀行業などにも参入。03年、モンゴルAG銀行(現ハーンバンク)会長、07年、澤田ホールディングス(株)代表取締役社長に就任。10年、ハウステンボス(株)代表取締役社長、12年、公益財団法人東京交響楽団理事長、13年、公益財団法人松下政経塾評議員に就任。


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