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2013参院選

「連合」解体と労働組合運動再構築が喫緊の課題~植草一秀氏
2013参院選
2013年6月 3日 17:43

 NET-IBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、これから行なわれる参議院選挙を前にして考えるべき「連合」という組織のあり方について言及した、6月3日付の記事を紹介する。


 参院選は7月4日公示、7月21日投開票の日程で実施される可能性が高い。公示まで1カ月、投開票まで1カ月半となっている。
 国論を二分する重大テーマがありながら、論議が深まっていない。テレビの政党討論でも、これから決戦の選挙が行なわれるとの気魄が強くは感じられない。
 政党の側に十分な緊張感がなければ、有権者に緊張感が走るわけもない。非常に危険な状況であると感じられる。

 国論を二分する重大テーマとは、原発・普天間・TPP+消費税増税+憲法改正である。
 主権者のなかで、原発再稼働賛成、普天間の辺野古移設賛成、TPP参加賛成、消費税大増税賛成、憲法96条改正賛成、を明確に意識している人は、自民党支持、あるいは、自公+みんな維新支持でよいだろう。
 しかし、多数の主権者が、原発再稼働反対、普天間の辺野古移設反対、TPP参加反対、消費税大増税反対、憲法96条改正反対、の考えを有している。
 この主権者の意思が正確に国会議席数に反映される必要がある。

 ところが、現実を見ると、7月参院選では後者の主権者の意思が、しっかりと国会議席数に反映される見通しが見えてこない。メディアの情報操作による影響は大きいと思われるが、それだけが原因でもないと思われる。

 大きな要因が三つある。
 第一は、後者の主張を示す政治勢力が分立していること。
 第二は、反自民の中核であった民主党が、既得権益の主張を示す傾向を強く有していること。
  第三は、主権者=生活者の意思を代弁すべき労働組合が、その本来の役割を果たしていないことだ。

 現在の日本の選挙制度では、主義主張を共有し得る勢力が大同団結しないと、大量の死票が生まれてしまう。つまり、主権者の意思が国政に反映されない事態が生じてしまう。
 この点を踏まえれば、政治勢力には、小異を残して大同につく選択を示すことが強く求められる。

 脱原発・反辺野古移設・反TPP・反消費税増税・反憲法改悪の主張のすべてにおいて、強い根拠が存在し、強い主権者の意思がある。この主権者の真摯な声に立ち帰るのが政党の役割である。主権者は現在の民主党により強い姿勢で臨むべきである。日本政治を破壊してしまった最大の責任を負っているのが現在の民主党である。その民主党に過度の期待を寄せてはならない。
 民主党の最大の問題点は、二律背反である。水と油の混合物である点だ。上記の5つの争点に対する、正反対の主張が民主党内に混在していることが問題なのである。

 海江田万里氏は、民主党の矛盾の上に立つ代表である。しかも、2010年6月の民主党政変以来、民主党においては、主権者勢力ではなく既得権益勢力が党の実権を奪ってきた。この変節した民主党が日本政治を根底から破壊してしまった元凶である。
 海江田氏は本来、民主党の主権者勢力側に立っていた人物である。野田民主党が総選挙で惨敗したために代表職に就くことができたのであり、これを奇貨として、民主党の正道回帰を誘導するべきなのだ。このために、生活・社民・みどり・民主・共産の野党5党首会談開催が求められるのである。

 多くの議員、候補者が民主党という組織から離れられない理由は、民主党の裏側に労働組合組織が控えているからである。労働組合の支援を受けなければ選挙を戦えない候補者が多数存在する。労働組合の支援を受けなければ、選挙のポスターすら貼れない候補者が多数存在する。このために、多くの議員、候補者が民主党を離れられずにいるのだ。

 問題は、その労働組合が、本当に主権者の側に立つ行動を示しているのということだ。労働組合の既得権益化が進んでいるのではないか。

 すでにこれまでのメルマガ記事に記述してきたことだが、労働者、主権者、生活者、個別の労働組合は、連合という組織のあり方を見直すべきだ。

※続きは、メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(有料)」第583号「反自民勢力が大同団結して主権者を誘導するべき 」にて。


▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』


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