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自前調達「食とエネルギー」シリーズ

生協、再生可能エネルギー普及拡大への挑戦(4)
自前調達「食とエネルギー」シリーズ
2013年8月 8日 07:00

<新電力への挑戦>
 太陽光や小水力、風力などでの発電は小規模分散型、地産地消型。その意味するところは、地域でお金を集めたりすることで、使う側から作る側へ回ることができるということでもある。生協では、各事業所への電力供給を行なう「再生エネルギー電源活用型の小規模PPS(新電力)」についても研究・検討している。

machinami.jpg 国のエネルギー政策では、原発再稼働など時代と逆行している部分も見受けられるが、電力の小売り自由化について、2年後を目処に進める計画を立てている。
 「生協では、各事業所への電力供給を行う小規模のPPS(新電力)も視野に入っています。それには安定的に電力を供給できなければならない。太陽光発電のほか、バイオマス、小水力を重点的に研究していこうという方針を立てています。安定的な電源を持つのは、強みになる。まず、スタート地点として太陽光発電でやっていけば、発電するノウハウが貯まる。研究して、いざ、電力小売り自由化など制度が変わった時に対応できるようにしておきたい」(二村室長)と、電力小売り自由化が成立した場合などに備えて、先手を打っている。

<家庭での省エネの見える化を推進>
 生協では、再生可能エネルギーの導入のほかに、エコロジー型の店舗開発など省エネの推進にも力を入れている。空調機、冷ケースなど機器を入れ替えたりすることで電力使用の最適化を図り、05年の電力使用量から20年までに15%の電力使用削減の実現を目標に掲げている。

 組合員らの家庭での省エネにも動き出した。やりたいとは思ってはいても、実際のところ、具体的に何をやればいいのかあまりよく分からないというのが、家庭での省エネ。その家庭での省エネを効率的に進めるため、コープこうべ、福井県民生協など、計100世帯の組合員の家庭にHEMS(Home Energy Management System)を設置し、効率的な電気の使い方、省エネに関しての実験を行っている。導入する際の費用は、生協が負担した。

 以前から、生協では、組合員の間で省エネ、エコライフに対する関心が高く、1日の電気使用量をどれだけ減らせるかという取り組みをやっていた。技術が進歩すれば、それをすぐに使おうという受け入れ態勢が整っていた。

 電気使用量削減の取り組みは、請求書が来る1カ月単位でしか効果が見えにくかったが、HEMSを使えば、どの程度電気を使っているか、どの程度、省エネの効果が上がっているかがリアルタイムに分かる。「どういう行動をすれば、どれぐらい電気代が減るかということが見える。どう省エネの効果を出していくか。使ってみて、効果の出方が明確になれば、このようにHEMSを使えば、これぐらいの省エネ効果が出ますよ、というのを組合員に勧めていける」(二村室長)と、独自に実験を行っている。

 HEMSを利用したスマートグリッドに関して、横浜市、北九州市なども社会実験を行っているが、生協では、省エネに焦点を当て、自らが舵を取って各家庭での実験を行い、効率的な電力使用を推進しようとしている。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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