福岡市は19日、福岡市水道局からの出向していた福岡市水道サービス公社の職員(22)が酒気帯び運転容疑で福岡県警に摘発されたとして懲戒免職処分にしたことを明らかにした。また、公社の保全部長ら上司3人も口頭訓戒や厳重処分にした。
今回摘発された職員は9月28日夜に筑後市内で飲酒を行ない、約2時間後JR羽犬塚駅から自宅まで使用している通勤用のミニバイクで飲酒運転した模様。
市水道サービス公社の担当者は「福岡市職員を中心に飲酒運転撲滅の運動を行なっていただけに残念で本当に申し訳なく思っています」とただただ平謝りした。「全職員を対象にアルコールパッチテストを実施し、車に乗る際にはアルコールチェッカーで前日のアルコールが残っていないか確かめるなど飲酒運転に関してはかなり気を配っていました。そのほか、毎日の朝礼で市職員の意識を図り、毎月25日には課長または係長らで訓示を行なってきました。課長、係長を集めて週1回のミーティングを開催するなど、日々飲酒運転撲滅に取り組んだつもりです。しかし、この事態となったことはとても残念です」とコメントした。
福岡市水道局担当も「まさかと思いました。2006年夏に元男性職員が起こした海の中道大橋飲酒運転事故以降、同局でも飲酒運転撲滅に力を注いだつもりでした。摘発された職員も飲酒運転の危険性は認識していたはずですが、残念です」と肩を落とす。
大事故となった「福岡海の中道大橋飲酒運転事故」は7年前の06年8月25日。飲酒運転を起こした問題の職員は地元の高校を卒業してから4年しか経過していない。今回摘発された元職員は事故当時15歳で未成年。まだ学生であっただろう。ゆえに「福岡海の中道大橋飲酒運転事故」における事の重大さの認識が希薄だったのではないかと思われる。
また、JR羽犬塚駅近隣は人通りが少なく、また地元であるから事故はないだろうと気が大きくなって飲酒運転におよんだのかもしれない。結果、市の職員としてしてはならないことをしてしまった。
特に水道局では官民一体の姿勢で、節水都市と言われる水道関連事業の品質を上げるために取り組んできただけに市民との信頼関係の面からも、今回の飲酒運転での摘発は手痛い。市水道サービス公社と水道局ともにこれまで以上に飲酒運転撲滅に取り組むという。もう一度"襟を正す"ことになったことは間違いない。
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