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住宅街のなかにある「バイオネット研究所」~船井総研子会社が抱える闇・シリーズ2(2)
特別取材
2013年11月26日 09:00

 税理士法人との関係がきっかけとなり、アースハートは野々垣氏の術中にはまっていくことになる。契約と同時期、アースハートは、野々垣氏が代表を務めていたある会社に、4,000万円以上の貸し付けを行なっていた。

 アースハートが貸付を行なっていた野々垣氏の会社とは、大阪府堺市に本社を置く「バイオネット研究所」。正確に言えば、野々垣氏が同社の代表を務めていたのは昨年8月までで、その後は、別の人物が代表を務めている。

 登記簿にある会社の住所を訪ねてみたところ、周辺は戸建の一軒家ばかり。同社は、住宅街のなかにある個人宅に本社を構えていた。個人名が記された表札の横には、数枚の紙片。5社の会社名が記されていた。

img1.jpg

 まさに「ペーパーカンパニー」であるが、紙片に記された会社名は次の通りだ。
・「株式会社バイオネット研究所」
・「株式会社 済健」
・「株式会社バイオアグリス」
・「株式会社典麗興産」
・「株式会社船井経営研究会」→東京都港区

 バイオネット研究所、済健、バイオアグリス、典麗興産の4社は、H氏という同一の人物が代表。船井経営研究会だけは、野々垣氏とバイオ社のトップが、ともに代表となっている(取材当時)。バイオネット社と船井のつながりは明らかだ。ちなみに、株式会社船井経営研究会は、野々垣氏がつい最近まで社長を務めていた「船井メディア」と同じビルのワンフロアにある。

img2.jpg

 驚くことに、紙切れ表示だけの会社であるバイオネット社が、億単位の資金を必要とする太陽光発電事業を行なっていた。実は、アースハートから流出した資金が、バイオネット社の太陽光発電事業に充当されていたのである。その額、約9億円以上。取材班は、同社が手がける太陽光発電設備の実態を追うことになる。

(つづく)
【特別取材班】

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