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「NISA」(ニーサ)に潜むリスクを検証する(2)
経済
2014年1月15日 07:00

 まずはNISA(少額投資非課税制度)が証券版のマル優制度であると説明したが、その概要について述べてみたい。


★NISAとは
(1)上場株式や株式投資信託等への投資に対する税制優遇措置であり、年間100万円までの新規投資から発生した配当金や分配金、譲渡益が最大5年間非課税。
(2)NISA口座開設年の1月1日時点で、20歳以上の日本国内に住む個人。
(3)NISA口座は1人につき1口座のみ開設可能で、同時に複数の金融機関でNISA口座を開設することはできない。
(4)NISA口座は、
・第1期間 2014年~2017年
・第2期間 2018年~2021年
・第3期間 2022年~2023年
と通算10年間であり、各期間につき1つの金融機関において1回のみ開設可能。また、NISA口座内の残高を、非課税扱い(NISA口座)として他金融機関に移管することはできない。
(5)NISA口座では、毎年100万円までの新規投資が可能。
・但し、NISA口座での年間累計購入額が100万円未満であった場合、その残額を翌年以降に
 繰り越すことはできない。
・購入した商品を売却した場合、売却部分の非課税枠を再利用することはできない。
(6)NISA口座は上場株式(ETFやREITを含む)や、株式投資信託などの商品が購入対象。
(7)NISA口座で購入した上場株式や投資信託を売却した際の譲渡益は非課税となるが、譲渡
損失が発生した場合は、他口座と損益通算できない。
(8)NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税とするには、各証券会社の配当金受取サービス」を利用することが必要。


 確かにザルの状態であったマル優制度とは違い、一つの金融機関にしか認めない仕組みになってはいる。13年10月にNISA口座の開設申請が始まり初日だけで358万件の申し込みがあったが、約40万件に近い不備があったとも言われている。果たして厳格な管理が今後行われるかどうかが問われることになるが、それでも年末までには400万件を超えるほどの開設申し込みがあったと報じられている。
 最近の円安・株高を背景に勢いづくアベノミクスに便乗するように、証券会社や銀行がNISA口座獲得に熱を入れているが、果たして今後NISA口座の維持管理コストを吸収できるのか、また投資家にはリスクはないのかについても検証していくことにしたい。

(つづく)
【北山 譲】

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