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「人生」極める

【フォトエッセイ】世界の山々を巡るアマチュア写真家、井上正弘氏の軌跡(17)
「人生」極める
2014年1月23日 07:00

17「朝日連峰」2000年10月

 麓の日暮沢小屋には私以外誰も居ませんでしたが、代わりに居たのが大量のカメムシです。一晩中この匂いに悩まされて寝ました。

 翌日は大朝日岳の小屋まで行くつもりでしたが、竜門山を過ぎた辺りで「途中で陽が暮れるな」と思い、引き返して竜門小屋に泊まりました。小屋の前に沢から引いたホースから流れ出る水が有りましたが、やっと出ている状態でした。下に溜まった水も含めて水筒に入れ、夕食は作れましたが、1時間後にはもう水は出ていませんでしたので、後から来た人は溜まり水を汲んでいました。
 夕食を摂り小屋の外に出てみましたが、曇っていたので間をおいて何回か出ているうちに陽が出て来ました。笹の中の赤い低木や赤い実が映える「ナナカマド」が印象的でした。

 翌日、小屋を出て歩いていると、昨日途中で一緒になり同じ小屋に泊まっていた人が追い付いて来たので一緒に歩き、大朝日岳に到着しました。頂上で少し休憩をして昼食を作ろうと思い水を汲みましたが、泥くさくて使う気にならず昼食は抜きとなりました。御蔭様で日暮沢小屋に着くまでにばててしまい、非常食を食べてやっとの思いで小屋に辿り着きました。いわゆるシャリバテというやつです。

 この山行中に長年使って来た一眼レフの露出計が壊れ、メーカーにも修理部品が無いとのことでしたので、残念ながら買い替えざるをえませんでした。

行程:日暮沢小屋・竜門小屋(泊)・大朝日岳・小朝日岳・日暮沢小屋

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井上正弘氏略歴
1948年 宮崎県生まれ
1971年 大阪工業大学機械工学科卒業後、工作機械メーカーやガラスメーカーにて設計等の仕事に従事。1973年から山歩きを始め、1975年より写真を撮り始める。その後、転職、関東への転居を経て、2003年リフレッシュ休暇を用いて富士山より高い4,000メートル以上の山に登ろうと海外登山を思い立った。登山時に撮った写真のなかには、「日本カメラ」のサービスサイズカラーフォトコンテストや「山と渓谷」のフォトブックコンテストで入選したものもある。現在3つのハイキングクラブに所属。

<主な海外登山暦>
2003年 マレーシアのキナバル山(4,095m)
2004年 中国のタークーニャンシャン(5,025m)
2006年 タンザニアのキリマンジャロ(5,895m)
2008年 ロシアのアバチャ山(2,741m)
2009年 モロッコのツブカル山(4,167m)
2009年 ネパールのランタン谷トレッキング
2011年 チリとアルゼンチンのパタゴニアトレッキング
2011年 ネパールのヤラピーク(5,520m)
2012年 スイスのブライトホルン(4,165m)
2012年 ブータンのチョモラーリBCトレッキング
2013年 トルコのアララット山(5,165m)

<現在所属しているハイキングクラブ>
1987年 「ちんたら協会」を設立(1人)
2006年 「どらねこ隊」会社の2人の女性から山に連れて行ってくれと頼まれて結成。現在6人
2006年 「んじゃろ会」キリマンジャロで一緒になった人達で結成。現在11人


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