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「NISA」(ニーサ)に潜むリスクを検証する(10)
経済
2014年1月27日 07:00

 ここで将来「ラップ口座」と同様に、株価下落によって顧客とのトラブルが懸念されるNISA(ニーサ)が何故誕生したのか。その経緯について検証してみたい。

★NISA(ニーサ)の誕生について
 今まで上場株式や公募株式投資信託(以下「上場株式等」)における配当や譲渡益にかかる税率は軽減税率が適用され10.147%だった。そのため銀行業界は預貯金の利息に本来の20.315%の原則税率を適用されているのは不公平だと主張し、証券業界と対立していたのだ。
 財務省としても証券業界だけに優遇税制を認めるわけにはいかなくなっていたが、丁度軽減税率の適用期限が2013年12月31日に到来するのを機に本来の税率に戻すことにした。ただ税率が上がると証券市場が落ち込むことを危惧する金融当局は、その見返りとして証券業界が要望する「少額投資非課税制度」NISA(ニーサ) を「ラップ口座」に次ぐ新商品として認めることにしたのだ。

★上場株式等の配当金・譲渡益に対する課税の推移
上場株式等の配当金・譲渡益に対する課税の推移

★消費税を今年4月から8%へ引き上げることが決まったが、使い道が年金や医療などの社会保障の安定化と充実に限定されるため、財源不足に悩む財務省としても安定した税収増が見込める軽減税率の撤廃は渡りに船だったのだ。
 財務省が作成した「平成25年度の税制改正(内国税関係)による増減収見込額」によると、上場株式等に係る配当等の7%軽減税率の適用期限(2013年12月31日)後の本則税率(15%)適用に伴う増収見込額(平年度)は1,710億円。一方「少額投資非課税制度」NISA(ニーサ)導入による減収額は約60億円と見込んでおり、差し引き税収は1,650億円の増収となる。

★ここで問題となるのは証券業界の体質である。今までは投資家のために軽減税率の存続を死守してきていたのに、今回は「NISA」導入を条件にあっさり15%の本則税率に戻すことを認めた点だ。もっとも軽減税率が撤廃されても証券会社の懐が痛むわけではない。むしろ「NISA」導入を武器に新規の投資家を増やし、証券業界に活況を取り戻したいとのしたたかな読みが、そうさせたのかもしれない。

(つづく)
【北山 譲】

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