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発信!北九州

ウチヤマ流「実践経営」(中)
発信!北九州
2014年2月28日 09:00

 介護施設「さわやか倶楽部」とカラオケ店「コロッケ倶楽部」を柱に、業界をリードする(株)ウチヤマホールディングス。昨年には東証二部に指定替えを受け、さらなる成長を続けている。事業を支える理念や今後の戦略など、同社代表取締役社長の内山文治氏にお話しをうかがった。

(聞き手:弊社代表・児玉 直)

<成長支える「さわやか倶楽部」、接遇とオペレーションが鍵>
 ――近年の業績を見ると、44.8%(14年3月期中間)を占める介護事業が成長を牽引していることがわかります。「さわやか倶楽部」の位置づけや事業の進め方は、どのようなものでしょうか。

同社が手掛ける介護施設 「さわやか清田館」(北九州市) 内山文治氏(以下、内山) 高齢化社会におけるニーズはもちろんのこと、豊かな日本を今日までつくり上げてこられた諸先輩方のお世話ですから、そこには大きな責任が生じます。質の高いサービスでありながら入居・退去がしやすく、お客さまにとって使い勝手の良い施設でありたいと考えています。なかでも一番の負担となるのは、高額な入居一時金ではないでしょうか。弊社の施設では入居一時金を不要としつつ、お世話する側のスタッフについても、「日本一の接遇とオペレーション」をスローガンに掲げ、年間500時間におよぶ研修や勉強会を通じて、満足度の高いホスピタリティを提供できる体制を整えています。ここ数年は、年間10カ所前後のペースで施設の開設を進めていますね。

 ――そうした取り組みが、94%(12年度既存施設平均)という高い入居率として現れているわけですね。逆に、収益性の低下につながりませんか。

 内山 その点を支えるのが、高い効率を誇るオペレーションです。一般的な施設の場合、看護・介護職員1人当たりの利用者数は平均で1.9人ですが、弊社では2.5人~2.7人となっています。教育を通じて人材の質を高め、施設自体の構造も作業効率が上がるように工夫されているからこそ可能となる数値と言えるでしょう。

 ――介護施設の一部は、譲渡してオフバランス化しているそうですが。

 内山 実は、「日本一の接遇とオペレーション」を掲げる弊社の施設は、投資家からも高い評価を受けており、これまでも多くの実績を積んできました。先ほども申し上げたように、弊社では年間10カ所前後の施設を新たに開設しているのですが、そのうち半分は外資系のファンドに売却し、運営を弊社が請け負う形態です。非常にシビアな海外のファンドが「ウチヤマの物件なら間違いない」と評価したうえで、今期もすでに5物件、総額45億円を一括購入してくれました。こうした案件は事業としての収益性も高く、利益率は3割に上ります。

 ――携わるすべての方々にメリットがあり、そのすべてが「日本一の接遇とオペレーション」に帰結するという認識でよろしいでしょうか。

<安定収益の「コロッケ倶楽部」、収益率は業界トップ>
 ――もう1つの柱であるカラオケや飲食事業についてもおうかがいします。とくにカラオケ事業は、九州では他の追随を許さない店舗網をつくり上げておいでです。

 内山 「コロッケ倶楽部」のブランドで展開するカラオケ事業は、91年に始めて以降、今年で88店舗になりました。当時の業界ではコンテナ型のカラオケボックスが主流だったのですが、そこに屋内型・24時間営業の形態を初めて持ちんだのが「コロッケ倶楽部」でした。明るく安心できる店内と、お店で調理する美味しくて衛生的な料理が、ファミリー層をはじめとするお客さまから大きな支持をいただいたのだと思います。飲食事業は主に居酒屋を展開しており、直近では26店舗になっています。

 ――ある友人が言うには、「早良街道の午前中は、お年寄りのカラオケ街道になっている」そうです。御社も早朝から低価格で利用できる「朝カラ」などを導入して、高齢者に魅力的なサービスを打ち出しておられるようです。

 内山 午前中の最大6時間歌い放題、朝食付きで680円の「さわやかモーニングパック」は好評ですよ。カラオケ店の午前中は空白の時間が多く、その活用が長らく課題になっていました。若い社員が発案してくれた「朝カラ」は、そうした時間帯を活用しながらお客さまに喜んでもらえる良いアイデアだと思います。カラオケは、ご高齢の方の心身のリフレッシュや認知症予防にも効果的ですし、そうなると介護事業との相乗効果も期待できます。

 ――店舗数もさることながら、その収益性の高さにも驚かされます。

 内山 売上構成比率では介護が44.8%、カラオケが41.8%ですが、セグメント別の利益ではカラオケが56.4%を占めています(14年3月期中間)。介護事業の利益率は上場会社ではトップクラスですが、カラオケと飲食はさらに高い利益率を誇ります。「コロッケ倶楽部」と同じビルのなかに居酒屋を配置することで相乗効果を引き出す工夫や、最近では高齢者向けサービスの充実が、収益性を高める要因の1つです。現金商売ですから、キャッシュフローにも大きく貢献しますし、成熟産業であるため新規の参入者も少ない業界です。介護事業が成長を牽引し、カラオケ・飲食事業が安定した収益で全体を支える構成と言えるのではないでしょうか。

(つづく)
【文・構成:田口 芳州】

≪ (前) | (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
所在地:北九州市小倉北区熊本2-10-10
設 立:2006年10月
資本金:22億2,239万円
売上高:(13/3連結)199億6,800万円


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